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テーマ:最近観た映画。(40148)
カテゴリ:映画鑑賞
久々にシネコンではない映画館で見てきました。
BOX袴田事件 命とは 高橋伴明監督、萩原聖人、新井浩文主演です。袴田を演じた新井浩文の目が印象的でした。 事件は1966年に静岡県清水市で起きました。みそ工場専務の一家が何者かに惨殺され、放火されます。その犯人とされたのが袴田巌被告で、死刑判決を受け、今も獄中です。そのときの裁判官のひとりが熊本典道氏です。 この熊本元裁判官が「自分は無罪だと思ったが、他の二人が死刑を主張したので、死刑の判決文を書いた」と涙ながらに語った映像は見たことがありました。そのときは、退官したのでせめてもの罪滅ぼしに、今まで心に隠していたことを発表したのかと思ってました。 けれど、この裁判官もまた45年間闘い続けているのだということが分かりました。裁判官を辞めたのはこの事件のすぐ後です。公表に時間がかかったのは、おそらく関係者への配慮ということなのでしょう。それまでずっと匿名で事件の真相を暴くための実験や研究を続けていたのだそうです。それでも袴田さんの再審はことごとく却下され続けました。何としても袴田さんの無実を勝ち取りたい、そんな熊本さんの思いが伝わってきました。 冤罪で死刑判決を受け、再審も認められず、袴田さんは精神に異常をきたしているそうです。映画では狭い独房の壁をずっと伝っていました。悲しい悲しい場面でした。 地元で起きた大事件、しかも誰もが冤罪と思われるのに、なぜ袴田さんは釈放されないのか、ずっと不思議でした。はけないズボンの捏造なんて、子どもにも笑われるような「証拠」がなぜ認められてしまったのか。DNA鑑定もきっと今ならできるはずです。 この事件を多くの人に伝えたいです。袴田さんはもう74歳です。真犯人はもうこの世にはいないのでしょうか。いったいどんな思いで生きてきたのでしょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年08月22日 00時40分25秒
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