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カテゴリ:健康
連休中の、とある日の午後の事である。
自宅前のM家の、御年91歳になる「おばあちゃん」から電話をいただいた。 一瞬、身体上の異変か?と思った。 電話の内容というのは、我が家の水田の農業用水の「状況」を確認 してほしいと、言う。 今年から、自宅前のM家に我が家の水田の耕作と管理を、委託して いる関係から、である。 御年91歳になる「おばあちゃん」は、戦争未亡人である。 夫君は結婚生活4ヶ月で「召集令状」により戦地に赴き、戦死されている。 お子さんは、たった一人の娘さんであるが、今年2月に64歳で病死された。 内孫は3人、それぞれ結婚され「ひ孫」も数人いる。 私の母が健在であった時には、週1回は「遊び」に来ていただいていた。 とても91歳とは思えない程、お話内容や記憶は、しっかりされている。 体調の良いときは、畑仕事もされている。 電話をいただいてから、5分ほどで自宅前に出てみると道路を 挟んで向かい側に老人車(乳母車のようなモノ)に掴まっている姿を確認した。 側に行ってみると、「申し訳ないが、水田の農業用水を確認してほしい」と言う。 家には今、誰もいないので「お願いします」と頭を下げられた。 5分ほど走って行って我が家の水田を見ると、農業用水のバルブは閉 じられ、水は止まっている。水の量は適切であると思われる。 おばあちゃんの所に戻り、「水は止まっているから安心してくださ い」と伝えると、 御礼の言葉と、涙ながらに足腰が弱くなった窮状を言われた。 田んぼの耕す時の水の量は、多くとも少なくともイケナイ。 初めて水を入れるときは、土がかなり水を吸収するので、水量の見 極めが肝心である。 おばあちゃんは、この事を心配されたのである。 そしてお話は、亡くなった娘さんのことである。 娘さんは、人の気持ちを「汲み取る」ことのできる人で有った。 大柄な体型にもかかわらず、細かいところまで気を配る人でもあった。 病気により衰弱していく娘さんの姿を見て、母として代わってやり たい、と思われたそうである。 親として娘を思う気持ちが、伝わってくる。 昨年秋亡くなった私の母の年齢も、しっかり憶えている。 生きる為に多くの辛苦を与えられ、田畑を耕してきたお年寄りに 国として何ができるか?を考えた時に、現実は「老人いじめ」にも似た政策を 取っているのは、誠実で真摯な態度では無いと思える。 長期療養型ベッドの激減による「しわ寄せ」は在宅看護、介護に代わろうとしている。 7年近く両親の介護・看護を経験した者として私見を述べるなら、 この国の老人に対する思いやりは、「無いに等しい」というのが実感である。 国の発展に寄与し、血税を納め、子供を育み、田畑を守ってきた人たちに 国は、「ご苦労様でした。ゆっくり休んでください。」と、なぜ言えないのだろうか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.05.05 09:34:47
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