説得力
実際に体験した人には説得力がある 講演のとき、ときには年長者を相手に話すときもあります。年齢が同じくらいならそれほど感じないのですが、大先輩を前に話すとき、うっかり頭の中だけで考えた良いことを、実際に体験したかのように話そうとすると、見破られてしまいます。 これは私が人の話を聞いたとき、ときどき感ずるからです。聞いている人は、その場では文句をいいませんが、何となく説得力がないことを実感するのではないでしょうか。反対に実体験者は、たとえ言葉数が少なくても説明が下手であっても、言葉が相手の心に中にスーと入っていくのではないでしょか。体験は、身を持って感じたことだからです。 直感的に優れている人は別として、ほとんど多くの人たちは、実際に体験してみると、想像していたこととはずいぶん違うことがあると思います。想像はそれまでの自分の経験の中で考えることです。だから全く新しいことを考えることはできないのでしょう。 体験の数の多い人は、失敗も多いかもしれませんが、それだけ人間の幅も広く深いのではないでしょうか。生きているうちは、縁のあることはどんどん体験して、十二分に人生を味わうことかもしれません。それには何でもいいから、楽しみを見つけること。