道路特定財源等の暫定税率分は、21世紀の産業配置に応じて分配すべきだ
道路特定財源は一般財源になることになるのだろうか。この流れは、年頭から明らかであったことは、過去のブログを見ても明らかである。Jan 19, 2008ガソリン減税に対抗して、環境税を準備する 日経新聞によれば、今回の通常国会では、民主党の主張する揮発油税の暫定税率の廃止が大きな焦点となるという。仮にこの案が実現すると、ガソリン1リットル当たりの価格が約25円安くなると言う。だが、この時期のガソリン減税が適切なのか冷静に判断する必要があるという。地球環境問題が主要テーマの7月の洞爺湖サミットの直前にガソリン減税が実現すれば、「日本はCO2削減に本気でない」というメッセージを国際社会に送ることに成る。(後略)Feb 12, 2008道路特定財源等の暫定税率分は、21世紀の産業配置に応じて分配すべきだ 道路整備の財源である揮発油(ガソリン)税など暫定税率と道路特定財源の堅持を求めて知事、市町村長、地方議員らが気勢をあげている。与党内にすら修正やむなしの声もある中、地方はさながら道路族一色という印象だという。そもそも、地方が道路特定財源等の暫定税率に固執するのは、20世紀からひきつづいてきた地方の産業等をそのまま維持することを前提に、土木建設業界の維持をあいかわらず続けようとしているものと考えられる。現在および将来の世代に責任がある21世紀初頭の政治家としては、21世紀に、地域の産業がどのように変化すべきかを考えてゆかねば、判断をあやまることになろう。そこで、21世紀の日本の産業構造を考えてみることにする。第1次産業とは「自然の生態系に働きかけて直接に富を取得する産業が分類される産業」であり、太陽光線(負のエントロピー)のフローに働きかけて地球環境の水と大気の大循環により、汚染物質(正のエントロピー)を大気圏外に放棄できる産業である。第二次産業とは「地球上の生態系とは異なる物質も変化させ直接的に富を取得する産業」であり、太陽光線(負のエントロピー)のストック(化石燃料)などに働きかけて、地球環境の水と大気の大循環により、汚染物質(正のエントロピー)として大気圏外に自然に廃棄できにくい物質を変化(消費)する産業である。第3次産業とは「商品やサービスを分配し、物流によるエネルギーの直接大量変化(消費)をともなう産業」であり、太陽光線(負のエントロピー)のストックに働きかけて、地球環境の水と大気の大循環により、汚染物質(正のエントロピー)を大気圏外に自然に廃棄できにくい物流等を含む産業である。第4次産業とは「ソフトウェア産業や情報通信産業や技術開発など物質やエネルギーの直接大量変化(消費)をともなわない産業」であり、情報のエントロピーに働きかけるが、地球環境の水と大気の大循環による、汚染物質(正のエントロピー)を大気圏外に自然に廃棄できる程度に抑えら得る産業である。などと定義できるであろう。資源・エネルギー・環境問題がある日本を含む21世紀の社会において、地球環境に汚染物質(正のエントロピー)を減少させながら、経済を回転させて、成長路線に乗せながら人類が生きてゆく為には、第二次産業(道路建設関係産業を含む)を減少させ、第3次産業(物流関係産業を含む)を減少させるか、高効率化させ、第1次産業を主力とし、第4次産業に第2次産業人口と第3次産業人口をシフトしてゆくことが必要であろう。すなわち、産業構造の大転換が、資源・エネルギー・環境問題の解決には重要であるということである。そうだとすれば、21世紀型の産業として、道路建設関係産業等は淘汰され、かわりに、第4次、第3次、第1次産業に国及び地方の産業をシフトしてゆかねばならないことになる。とすれば、道路特定財源も淘汰され、同額の税制を環境税などとし、一般財源(社会福祉、医療、高齢者、少子化対策等)に転換してゆかなければ、21世紀型の産業構造に国および地方は転換してゆくことができないことになる。暫定税率の廃止で、21世紀に好ましい産業構造を実現する為に、20世紀型の環境破壊型の産業構造をとりのぞく突破口とする必要があると考えられる。