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カテゴリ:北朝鮮の話し
アフリカのジンバブエを32年間統治しているロバート・ムガベ大統領は、1994年に金日成が死んだ時、「金日成追慕事業会」を作った。副大統領が委員長になって、毎年セミナーと追悼式を行なう。ジンバブエの役人たちは、ムガベの指示に従って、『主体!金日成の演説と著作』という本を読む。ムガベが金日成に真似るのは、80年代初めに北朝鮮を訪問した時からだった。彼は、北朝鮮が指導者の誕生日を節日に決めて、彼のために数万人がマスゲームをする姿が羨ましかった。 ムガベは自分の誕生日である2月21日になると、金日成の誕生日の祝宴を真似て、マスゲームと軍隊の行進をさせたり、祝宴の料理を配給した。2009年の85回目の誕生日の時は、年齢に合わせて85Kgの大型ケーキも作った。パーティーの費用は25万ドルで、ジンバブエ国民1人が830年間貯金しなければならない金額だった。疾病と貧乏のために国民の平均寿命は42歳だが、ムガベは87年間生きている。ムガベの側近は、「北朝鮮訪問以降、彼は金日成をモデルにしている」と言った。 北朝鮮は1974年から、金日成の誕生日である4月15日を「民族最大の節日」と定めて、祝って来た。82年に金日成の70回目の誕生日の時に作った平壌の主体塔は、金日成が70年間生きて来た日を象徴する2万5550個(70×365)の花崗岩で作られている。 金日成の誕生日が「太陽節」になったのは、金日成が死んでから3年目の97年からである。太陽節という名前は、金正日が「首領様は太陽のようにいつも我々の側にいらっしゃる」とした教示によるとのことである。 金正日は死んだ父親を太陽のような神の境地に引き上げた。そして自らに「神の息子」の権威を付与した。正に、偽宗教集団の個人崇拝方式である。北朝鮮は去年5月、水素爆弾の製造に必要な核融合に成功したと主張しながら、「太陽節を迎え、人工太陽を作った」とまで宣伝した。 北朝鮮は毎年、太陽節になると、外国から公演団を招いて祝賀行事を行い、金日成の花展示会を開いている。今年は太陽節の祝典に外国から約200人の招待客を招くためにチャーター機まで準備し、祝典の費用として500万~600万ドルを使うとのことである。金正日は自分のペットを検診するフランス人獣医師を1回招待するために、1万ドルを使う。一方で、国際社会に向かって食料がないと訴える。「太陽」を祭る行事の陰で、「コメ飯と肉汁を食べるのが願い」という北朝鮮住民の夢は、ますます遠のいて行くように見られる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年04月20日 10時45分18秒
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