昨日の 宿題の解答についてはただ今編集中につき、
今回は別の話題にしたいと思います。

突然ですが、この果実が何の植物のものか、お分かりに
なりますでしょうか？

長い間、花を見ることができずに同定すらできない状態が
続いていましたが、花の時期に偶然居合わすことが叶い、
とうとうその正体を知ることができました。

ちなみに上の写真を撮影したのが去年の12月20日で、
背景の赤い葉はおそらくコナラのものと推測します。

そして、こちらは同５月20日に撮影した、その植物の
花の写真になります。


センダンの花 posted by (C)sasama_tea

それまで見た経験のない衝撃的な形の花に
驚いてしまいましたが、偶然にもこのすぐ後に
見ることになった樹木の図鑑ですぐに正体を
知ることができました。

さらに驚いたことに、手持ちの図鑑にもちゃっかり
この木のことが書かれていましたが、
花の写真が小さ過ぎて全く気づけませんでした。

先延ばしにしてしまいましたが、この木の名前は
センダン（栴檀）です。
四国、九州、沖縄などに自生する落葉性の高木で、
庭木や街路樹として栽培もされているそうです。
この写真の木も、生えていたその場所から推測
すると、人の手によって植えられたものでしょう。

このセンダン、千葉ではあまり見かけない木のよう
ですが、意外にも多くの性質を持っているようです。

まず、「栴檀は双葉より芳（かんば）し」という言葉の
栴檀は、実際には白檀（ビャクダン）のことを指し、
当のセンダンの双葉には香りはないそうです。
（ただ、花には香りがあるとのことですが、私は気づきませんでした）

また、センダンの木質は強く、家具や木魚、下駄など
の材料として利用されているそうなのです。

さらに、
「どんな土地でも生長が早くて大木となるものが多く、
並木として植えることがあるものの、昔の人にとっては、
薪にもならない、役に立たない木」
という理由から、古くセンダンは唐変木（トウヘンボク）
と呼ばれていたそうです。
（『とうへんぼく』は、間抜け、気の利かぬ人物の意）

ところで、センダンの果実をどのような野鳥に
食べられるのか気になっていましたが、何度も
その場所を訪れていると、当然のごとく、
下の写真のような光景を見ることができました。

センダンとムクドリ posted by (C)sasama_tea

主体はムクドリの群れでした。（１月５日撮影）
少し離れた場所にはヒヨドリもいましたが、単独で
行動しているせいか、ムクドリの数に圧倒されて
隅のほうで縮こまっていました。
その他にヤマバトも木の下の地面にいましたが、
落ちた果実をついばんでいたのかについては
確認できませんでした。

花を確認してから、かれこれ約７ヶ月を要して、
ようやく知りたかったことの大体は分かりました。
自然と付き合うのは大変です。

ただ、そこが面白いのですが、ね。

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