前日は、カンアオイの花の面白さをお伝えしましたが、
今日はその葉の話です。
一般的に、植物の葉は緑色で、目に優しい色をして
いるかもしれませんが、それだけ見ていても楽しい
ものではないとは思います。
カエデのような独特の形状であれば、そのものを
鑑賞されることもある訳なのですが、カンアオイと
いう植物の場合、ざっと見渡した範囲内だけでも、
葉の模様の個体変異に騙されそうなほど、様々な
外見をしているのです。
こちらの画像は、去年の日記で使用したもので、
やはり数十m四方を歩いただけで見つけられた
カントウカンアオイの葉の変異の数々です。
模様の違いもさることながら、輪郭の形も個体
ごとにてんでバラバラなのです。
近辺の個体を見比べてみると、葉の形や模様が
似通っているのが確認できますので、ある程度は
次代にその因子が受け継がれているようです。
それらが複雑に混ぜ合わされ、さらに複雑な模様も
また生み出されていくようです。
そのような感じの個体の葉を見ていただきたいと、
下に2個体分の写真を載せます。
カントウカンアオイ posted by (C)sasama_tea
カントウカンアオイ posted by (C)sasama_tea
いかがでしょうか?
こちらの2個体が同一種のものとは、にわかには
信じられないのではないでしょうか。
ただ、どちらもまぎれもなくカントウカンアオイです。
しかも、ごくふつうに見られるカンアオイの性質の
ひとつに過ぎないのです。
生き残りのために多様性を生み出したとするなら、
現在まで自然界で生き残り続けてきたこれらの
複雑な体系の模様を持つ個体それぞれは、
疑いも無く、その有効性が証明されるのでしょう。
どれも無駄ではなく、全てが必然。
不思議で、そして美しい。
ですが、自生地がいつ無くなってしまうか、じつは
気が気ではないのが現実です。
まるでファッションショーのようなカンアオイの競演、
いつまでも自然のままに行なわれることが望みです。
今残された自然はそのままに。
ゴミ捨て場などにはなりませんように。
ただひたすらに、望むだけ。
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なお余談ですが、このような個体ごとの変異を
別の植物種で考えてみますと・・・
そうそうあります、シクラメン。
シクラメンの葉の模様も、個体ごとに随分と
違いがありますよね。
その違いを吟味しながら、お気に入りの
シクラメンのひと鉢を探すのも楽しいですよね。
←斑入りですって。
もうひとつ関係ないことですが、ただ今千葉には
雪、というか細かいあられが降っています。
寒い。。。積もるのかな。。。