卯月というと、現在では4月の別呼称として使用
されていますが、本来は旧暦の4月のことで、
現在の新暦では4月下旬から6月上旬にあたる
そうです。
その卯月に関連するのがウツギ(空木)の花。
以前その由来について調べた内容を書きました
(その、2日に渡る長い記事はこちら)。
卯の花の咲く時期が卯月ということで、今まさに
その最後の時期ということでウツギの花も見納め
のようですね。
ウツギの花は虫の宝庫と呼ばれているようで、
晴れた日にはいろいろな虫が様々なドラマを
見せてくれています。
ヒメウラナミジャノメ posted by (C)sasama_tea
ジャノメチョウの仲間を見ても、未だに種類の
特定ができないでいますが、こちらは
ヒメウラナミジャノメでいいのでしょうかね。
余程蜜が美味しいのか、近づいてもすぐには
逃げられませんでしたので、近くに寄って
撮影することができました。
ウツギの花は、花弁それぞれの間に少し
隙間がありますので、チョウは長い口吻を
その隙間に差し込んで、花の裏側から花蜜
を悠々と吸っているのでした。
受粉の媒介をすることのない、まさに蜜泥棒
です。
モモブトカミキリモドキ♀ posted by (C)sasama_tea
ただ、そのような泥棒ばかりではなく、大きな
マルハナバチの仲間が花を破壊しながら
蜜を集めていたり、小さな蜂も体中まっ黄色
にしながら花粉集めをしたりで、餌集めの
お礼に受粉の手助けをしている虫も多数いる
ようです。
上の写真は、モモブトカミキリモドキのメスが
花粉まみれになっている姿を撮影してみた
ものです。
他の虫は動きが速くて撮影も上手くいきま
せんでしたが、こちらは動きが比較的遅く、
なんとか撮影できました。
ハナグモ posted by (C)sasama_tea
そして、花に群がる虫は花蜜だけが目的
とは限らず、ときにその群がる虫を目当て
に待ち伏せるものもいる訳です。
初めはアブの姿だけが見えて、そーっと
ゆっくり近づいてみたのですが、そのアブの
動きは止まったままで・・・
よく見れば、アブはすでにハナグモに囚われ
ていて、毒に犯されているのか動けない
状態だったのでしょう。
これぞ自然の有り様、じっくりと観察させて
もらいました。
ウツギは本当に興味の尽きない植物で、
今回の写真の場所に30分は飽きずに釘付け
にされてしまいました。
そろそろ別の場所へ・・・と思い始めるとまた、
新たな虫が現れたりで後ろ髪を引かれ続けて
立ち去れませんでした。
ありがとう、ウツギの花に集いし虫たちよ。
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