有毒飛沫

本当に予想通りの結果でした。

親族揃って紅白歌合戦を観ていたので、Ｋ－１は見られなかったのですが、寝室に行って偶然つけたテレビで、ちょうど曙－ホイス戦が始まっていたので、ついつい観てしまいました。観なければよかった．．．

曙に期待できないのは、彼が試合に負けた後に何も学んでいないからです。「相手がつかませてくれない」だの、「逃げ回られては戦えない」だの、言い訳ばかりしています。

ボンヤスキー戦では、ボンヤスキーは体重差があって不利になるのにも拘らず、逃げませんでした。曙も少しは学んだかと思っていたら、回りに当り散らすだけ。他のＫ－１選手なら食らうはずのないハイキックをもろに受けて、どう言い訳するのでしょう。

しんどい相撲の稽古を嫌って、もっと楽に金が稼げると思ってＫ－１に転向したのでしょうが、本人自身に向上心がまったくないので、前座にもならないひどい試合ばかりです。他の真面目な相撲取りだったら、もっといい勝負になるでしょうが、学ぼうとしない人間に未来はありません。

同じように辛抱できなくて相撲界を抜けた北尾の例もありますが、まったく似たような経緯をたどっていますね。鳴り物入りでデビューして、１年後には色物扱いになっていました。契約金の問題とかもあるのでしょうが、曙は早く捨てないと、Ｋ－１自体のイメージを崩しかねません。既にＫ－１のイメージはかなりダウンしてきているのですから。

今回のホイス戦では、格闘技を真剣に考えているホイスの怒りが感じられるような試合内容でした。１３０キロの体重差は、格闘技の世界では致命的です。真面目に鍛えていれば、突きも蹴りも効かないだけの差になります。

しかし、曙は自分を甘やかしまくっていますから、１３０キロは素早い動きを妨げる枷にしかなりません。練習風景を見ても、他のＫ－１選手の何十分の一だ？　と思わせる程度の練習でぐったりしています。勝てるわけがありません。

ホイスは最初の一合で完全に曙の力を見切ったようでした。少し打ち合っただけで、曙がまったく攻撃力のないことを理解したようです。曙は、牽制のジャブとローキックだけで大きくぐらついていました。

ホイスは、これで勝ったらまた曙がぐずぐずいうだろうから、打撃戦をやめてしまいました。体重差がある場合、通常絶対不利になるグラウンドにあえて持ち込んでいます。しかも、あえて曙が上に来るように誘導したので、目を疑いましたが、ホイスが後で色々騒げないように、あえて不利なポジションをとろうとしているのだということがわかりました。

上に乗って、ホイスが固めてもいないのに、のろのろと蠢くだけの無様さは目を覆いました。おまえは４０年童貞を守って、会社一筋で生きてきた中年男か、と突っ込みたくなりました。しばらく曙の出方を見たホイスは、何度かパンチを入れましたが、弱いものいじめをしているような気になったのではないでしょうか、さっさと自分の倍以上の体重の人間を苦もなくあしらって、腕を固めてしまいました。固めようとするホイスに対し、何もせずに腕を委ねてしまう曙。それでもおまえは格闘家か～！　と突っ込みを入れましたが、そのまま固められて、何もしないままにタップ。

曙は、自分がなぜ負けたのかを真剣に考えない限り、将来はありませんね。言い訳をいくらしても、強くなれないし、回りはどんどん強くなっていくし。イメージはもうヒールだから、ＣＭも自虐ネタしかないだろうし。

曙のためには、ホイスがもう少し悪役になって、気絶するほど顔面を殴りつけてやれば薬になったのでしょうが、それじゃあホイスのイメージも悪くなってしまうし。試合が終わっても、ホイスはいい汗をかくまでもいっていませんでした。後味が悪かったでしょう。ホイスも気の毒です。

そして曙のほうはと言えば．．．悔しがっています。恥ずかしがるのならともかく。

タップ負けしておいて、リングを叩いて悔しがる曙の姿を見て、もう開いた口が塞がりませんでした。今度はいったいどういう言い訳をするつもりでしょう。
実力差がわかっていないのでしょうか。倍近くの体重差というのは、たとえば８０キロの体格のいい男が、４０キロのガリガリの男と対戦するということです。そこでいいようにあしらわれているのに、恥ずかしいと思う気持ちもないんでしょうか。

最終的に、曙は、相手が動かないで、殴られるままになって、適当なところで倒れてくれないのが悪い、とでもいうつもりなのでしょうか。しかも、鍛えた相手を倒せるほどの破壊力は、曙の持っている技にはないのですから、相手が気の毒ですね．．．