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カテゴリ:次郎くんの話
ネット喫茶で会った4人が再開したのは、それからしばらくして、松の葉も真夏の緑色より濃くなったと感じ始めた秋であった。
私は、電車通勤しているので季節の変わるのも微妙に、行きかう人の服装や、学生の制服とかや、車窓から見える山脈とか田んぼの風景によってよくわかる。 夏は黄金色にかざられていた水田も、今は稲もすっかり刈り取られて稲の株と田んぼの土に薄っすらと草が生えているありさまも、秋になったといっそうに感じる。 仕事から帰り夕食をすませ、まだ、残暑があり仕事でかいた汗を洗い落としたいのでさっさっと風呂に入った。 風呂からでて鬼平犯科帳という時代劇を見ているとメールが入った。 ミスタービーン君からで、ビヤガーデンが終わりに、ちかづいてきたのでネット喫茶で会った4人と行こうという誘いであった。 4人そろうのかどうか聞くと、次郎くんの仕事が忙しいらしとか、自分の仕事が忙しいとかで、いままで予定ができなかったそうであった。 今度の土曜日は僕以外は都合がいいらしく最後の僕の都合を聞きたいそうであった。 ミスタービーン君のメールによると、何でも名駅のビヤガーデンが3時頃から開店するらしい。 僕は3時はまだ少し暑いので気がすすまない、5時ごろでどうだろう?と聞くと4人とも意気投合した。 当日、30分前に名駅に着き、書店に立ち寄って少し時間をつぶしてミスタービーン君と前もって打ち合わせした場所に行くと、まだ来ていなかったので時計を見ると 4時45分であった。 後ろから突然「やぁー」と声がして振り向くとミスタービーンが笑顔で立っていた。 地下街の食品売り場を通り抜けエレベータの横で待っていると、3人連れの40代女性が目をきょろきょろと動かし近づいてきて目と目が合ったので、「何かお探しですか」 と言うと、一人の女性が「ビヤガーデンに行きたいのですがー」と言うので、「このエレベータで屋上まで行きますよ!」と言うと、3人とも顔を合わしてほっとした感じで 「屋上までの階段がわからなくて困ってたところでー・・・このエレベータで行けるんですか?」と聞いた。 「はい!行けます。それにエレベータの横にビヤガーデンの看板があるでしょ!」と指を示して言うと、あまりにも大きくてわからなかったそうである。 たしかに言われてみると、目の高さでは黄色でジョキのグラスは光のあたり具合で見えにくい。天井の近くに白い泡がすこしあるが上を見ないとただの黄色の壁に感じる。 「白い泡が天井の近くにあるでしょ!」て説明をして、みんな目を合わし笑っちゃいました。 つづく お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013年01月04日 02時06分08秒
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