一人の休日
自由が丘に住み始めて二か月。ありきたりな表現にはなるが、この街は、自分が好む中世都市風の小道や建物、老若男女すべての活気にあふれ、理想的なところだなあと感じる。街の発祥が芸術に根付いたこともあり、そこが特に感受性の高い若者を引きつけるのだろうし、それでいて歴史の成熟に従って、年配の人々まで生活に溶け込んでいる。一人の休日。ちょっと豪勢に新調したAVセットで、スカパーのスターチャンネルで録っておいた「I,ROBOT」を見る。デジタル放送の録画になるとDVDで見るのとなんら変わらない。とても快適。しかし何故このタイトルなんだろう。昔から知られている「私はロボット」でも良いのでは。と「ロードオブザリング」も同じか。「ゲド戦記」は原作の邦題そのままだが、こちらは原作の2作目からだと違和感がある。街中へ買い物。夕方の薄明かりが幻想的。見慣れてしまった気がするなら一度ゆっくりと目をつぶってから見直そう。視覚の深呼吸。新鮮な空間に戻る気がする。ヴィレッジヴァンガードを散策。風呂に入れて光の色が変わる卵型のライトとお店のオススメのジャズカバーアルバム、ドイツ製のバスソルト、輸入コーラ、コミックをまとめ買い。古屋兎丸の短編集、綾辻と佐々木倫子のコラボミステリー。「虚無への供物」を見掛け、ふと長編ミステリを読みたくなる。帰り道、スタバでぼーっとする。家につき、音楽を聞き、風呂で泡にまみれ、ゲームをして、コミックを読みながら就寝。何か変わっただろうか、何も変わらない普通の日常。でも少しだけ元気を思い出しました。