色づいた木々の葉が落ちてきて、冬景色になってきましたね。
今月は仕事が忙しくなり、あまり本を読むことができませんでした。そんな中で選んだ本はリラックスさせてくれるものが多かったように思います。
地球とわたしをゆるめる暮らし 枝廣淳子
著者はアル・ゴア氏の『不都合な真実』を翻訳した方。
“常に張り詰めた中で生きるのではなく、時にはゆるめましょう”と言っています。“ゆるめる”とは“柳のようなしなやかさをもつ”こと。
そのためのゆるやかなヒントが満載。
例えば“大切な場所を思い出す”“葉っぱの写し描きをする”“夕暮れを取り戻す”などなど。ちょっとした時間にパラパラと読むことができる本。ちょっとゆったり感を取り戻せたような気がします。
もしもし下北沢 よしもとばなな
主人公のお父さんが知らない女の人と死んでしまい、日々の生活があっという間に違う世界に迷い込んだようになってしまう。喪失感や闇の中で静かにもがいている親子。それでも、それぞれに未来へ続く道や信じられるものがほのかに、しかし確実に見いだされていく。それは、下北沢という彼女たちにとって、新しい街に自然となじんでいく中でゆっくりと作り上げられていくもので。。
静かな話の中に、ひたひたとしのびよる恐怖のようなものと、再生の光のようなものが、交互に感じられました。話の流れでは、次第に未来に向けて明るく変化していっているのですが、いつも闇のようなものはつきまとっているような気がして。
私は、多分あまり街に対する愛着というのがないので、地域や街に溶け込んでいくこと、そして街あっての生活というものを意識できるというのは素敵なことだなと感じました。
心に花を咲かせて 須磨佳津江
ラジオ深夜便の「花が好き!自然が好き!」のコーナーを書籍化したもの。自然(植物)に関わる12人の方のインタビューを集めてあります。
その人からも、本当に植物や自然を愛する気持ちや探求心、困難にもめげずに自分を信じてやり遂げるパワーなどを感じました。自分も丁寧に、しなやかに、強く生活していきたいと思わされました。
宇宙とつながる幸せのエナジーブック
先月の初めに、著者の講演会に行きました。仕事を辞めて海外へ行き、ハワイで出会ったイルカとの話。ハワイに定住することに決めたいきさつや、ハワイのこと。ホ・オポノポノやタッチングセラピーの方法など、色々と楽しい話でした。
イルカと泳ぐことでヒーリング効果があると言われます。最近では、そういうツアーもありますね。この本は、イルカがどのような効果をもたらせてくれるのかが多く書かれています。 また、イルカから得るばかりでなく、イルカと楽しむ、そして次には自分が何かを与えることが大切なことであり、それが広がればもっと世界は変わっていくのかなと気づかされました。
屋久島ジュウソウ
森絵都さんの旅エッセイ。屋久島での大変な登山を含めたグループ旅行、海外でのちょっとした出来事などについて書かれています。さらっと読めて面白い。
『もののけ姫』のモデルとなったことや、映画『余命1ヶ月の花嫁』で出てきた森などを見て、屋久島に行ってみたいと思っていたので、興味深く読み進めました。屋久島の山々を行くのはなかなか大変なことなのですね。風景写真だけでは分からないことを知ることができました。