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カテゴリ:営業・マーケティング
★「あなたがしなければならないことは、ナンバーワンのエッセンスを見つけ出し、
顧客にそれと反対のものを提供することである。」(p90) ★「業界のナンバーワンがその座を維持する方法は、 新たに登場するカテゴリーにそれぞれ異なるブランド名を使用すること」(p104) ★「ポジティブ思考はあまりに過大に評価されてきた。」(p158) ★「あなたの商品への需要を長く維持する方法の1つは、 その需要を完全には満足させないことだ。」(p211) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【本日のブックレビュー】 ~名著の紹介~ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 『マーケティング22の法則』(後半) アル・ライズ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ●前回に引き続きマーケティング本の古典的名著「マーケティング22の法則」を ご紹介します。ちなみに本書が出版されたのは10年以上も前の1994年、しかし その後も増刷を重ね、多くのビジネスマン・経営者に愛読されている事実を見れば その「法則」がいかに普遍的で本質を捉えているかというのは明らかでしょう。 ●前回「ここ読め」で取り上げた「マーケティングにおける最も強力なコンセプトは、 見込み客の心の中にただ1つの言葉を植えつけることである」というのは、この 「22の法則」うちの1つ「集中の法則」といわれるものです。 ●他にも「長期的に見れば、あらゆる市場は2等の馬の競争になる」という「2極 分化の法則」や、「実態はマスコミに現れる姿とは逆である場合が多い」という 「パブリシティの法則」など、既成概念を根底から覆すような法則が次から次へと 読者に襲い掛かります。 ●冒頭を読めばわかるように、そもそも本書の目的は「マーケティング作業から 神話と誤った考え方を取り除く」こと。その意味でこの法則は1つ1つが、 僕らの「マーケティング幻想」を打ち崩すための大切なワンピースであると いえるでしょう。 ●逆説的ですが物事の真理や法則というのは、それが本質的であればあるほど、 また革新的であればあるほど受け入れにくいもの。ガリレオの地動説然り、 種々の宗教もまた然りです。周りがまだ利用していない「今」だからこそ、 実践し、真に差別化を図ることに意義のある本だといえそうです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【本日の<ここ読め!>】 ~名文の掘り下げ~ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ★「ポジティブ思考はあまりに過大に評価されてきた。」(p158) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ●これは「自分のネガティブな面を認めることで、相手はポジティブな評価をして くれる」という<正直の法則>の章で述べられている1文です。街中でも電車でも、 テレビでもネットでも…至る所に「ポジティブ」広告の溢れかえった現代社会では、 人々は何かを売り込もうという企業に対し必然的に身構えるようになってしまった。 ●そんな中敢えて自社の「ネガティブ」面に目をむけ、問題点を認める企業は非常に 新鮮であり、また信頼感を呼び起こすといいます。例えば格好悪いことで有名な 70年型フォルクスワーゲンの宣伝文句「いつまでも醜いスタイルのままでいきます」 ●自ら「格好悪さ」を認めることで、お客の心にも「そんなに醜い車なら相当安全性が 高いのだろう」、「機能面を重視しているに違いない」といった連想を呼び起こし、 大成功を収めたといいます。ほかにもリステリン(洗口液)のキャッチコピー 「1日2回いやなお味を」。自ら味が悪いという事実を認めてしまっています。 ●そこから「そんなに不味いなら殺菌効果があるに違いない」という連想が広がり、 リステリンは今では洗口液市場においてNo.1の地位を不動のものにしています。 これがもし逆に「そんなに不味くない」「刺激的なおいしさ」といった苦しいコピー で勝負していたらどうなっていたか?結果は火を見るより明らかでしょう。 ●これは企業だけでなく人間にも当てはまることです。以前紹介した「自己プレゼン術」 の著者・藤原和博氏も「周囲の人の+エネルギーを集めようと思ったら、自分の -部分を出すこと。」と言っています。+を証明するのには色々と証拠や説明が必要 ですが、その説明プロセス自体が嘘くさくなっている事実を見逃していませんか? ●時に「証明の必要がない」、「打ち明けるだけでポジティブ評価が得られる」、 そんな<正直の法則>を利用してみるのもいいかもしれません。 (利用に当たっては2つ注意事項があります。詳しくは本書にてご確認を♪) □■エッセンス■□ ・「ポジティブ思考はあまりに過大に評価されてきた。」(p158) ▼+評価を得るために敢えてネガティブ面を晒してみませんか? □■今日の紹介書籍■□ 『マーケティング22の法則』 アル・ライズ オススメ度★★★★★満点!! →・マーケッター、経営者 ・自分を効果的に売り込みたい方 ・「失敗しない」ためのマーケティング法則を知りたい方 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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