カテゴリ:学び
「政経プラットフォーム」
『〇生田に潰された教科書が採択へ!藤岡信勝×深田萌絵』の続き。 2つ目のストーリーは、 右上がアマテラスの伊勢神宮、左下が出雲大社。 対角線上にあり、これは「国譲り神話」 国つかみ系の大国主命が、アマツカミ要するに 「高天原の天照大御神の子孫が治めるべきだ」 ということで、国を譲った。 これは神話の形で書かれていますけど、 何らか歴史的事象を反映しているんだろうと考えられます。 さらに深掘りすると、 天照の代理として派遣された武御雷命が、 大国主命と交渉する時に言った言葉が、古事記に出てくる。 「シラス」と「ウチハク」…言葉を使い分けてる。 これが日本の皇室を中心とした統治の仕方だと。 系統的にずっと「シラス」が使われてる。 それを近代に発見したのが、 対角線上の話は右下の話につながっていまして、 ここに井上毅(いのうえこわし)という人物がいます。 井上毅が明治憲法を起草する時に、発見してる。 普通伊藤博文がシュタインに学んだという話で書かれてますけど、 井上毅は明治初年にヨーロッパに派遣されて法律を学んでる。 主にフランスの法律を学び、 フランス語から日本語に法律用語をたくさん翻訳した人です。 ですから今使ってる日本語の法律用語は、 ほとんど井上毅が造語したもの。 ヨーロッパの憲法学、特に歴史学派といって、 「その国の憲法は、 その国の歴史に根ざしたものでなければならない」 だからシュタイン先生は、 「自分はヨーロッパの歴史はわかってるので説明できるが、 あなたの国の歴史は知らないから、あなたにしか書けない」 そう伊藤博文に話したので、 「これでやれ」と伊藤博文が1つつかんだ、 「日本の歴史に根ざして、日本の国柄を明らかにする」 それが「憲法を定める」ということ。 ヨーロッパの真似をして 適当に模倣して作ればいいと思ってたけど、 そうじゃないことをつかんで持って帰ってきた。 しかし「日本の国柄とはなにか?」を考えると、 実はそれは自明の事ではなく、井上毅は 古事記・日本書記・万葉集・源氏物語など、 ありとあらゆる古典を徹底的に研究して、 たどり着いた結論は 古事記の国譲り神話などに出てくる「天皇がシラス」 日本はそういう国柄であるということで、 井上毅は明治憲法草案を、 「天皇のシラス所なり」とした。 ただ「シラス」は日本語で、 英訳すると「統治する」になってしまう。 ならば最初から分かりやすく「統治ス」にした方がいいと、 伊藤博文の政治判断で 明治憲法には「統治ス」と書いてある。 しかし解説書「憲法起源」には、 「この『統治ス』は『シラス』の意味です」 ちゃんとそう書いてある。 ですから明治憲法の精神は実はそういうものだと。 それで日本の伝統・国柄というものを、 歴史の中に発見したわけです。 ということで日本の歴史とつながるという、 政治の在り方の理想。 それが書き込まれてるということですね。 そういうことを表紙が暗示してるということです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.10.21 18:39:55
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