グループサウンズ全盛の時代に、日本のマイナーなロック・バンドで、Flower Travelin' Band は、とりあえず名前は聞いたことがあったんスけど、Apryl Foolは全く聞いたことがなかったッスねぇ。英語で歌ってるんで「欧米のバンド?」と思う向きもあるかと思いますが、れっきとした日本のバンドッスよ。知られたメンバーとしては細野晴臣氏がベース、ドラムは現在は作詞家の松本隆氏っすよ。キーボードの柳田ヒロ氏やボーカルの小坂忠氏も知ってる人は知ってるかなぁ。グループサウンズのポップな音とは全く違ったカッコいい先駆的な音づくりしてますよねぇ。キーボードが前面に出た音楽という意味では、ゴールデンカップスやブルース・クリエーションとはまた一味違ったグループッスよねぇ。まぁ活動期間が1969年の1年足らずで、結成してすぐにアメリカン・ロック、フォークロック派(小坂、細野、松本)とブリティッシュ・ロック、プログレッシヴ・ロック派(柳田、菊池)てな感じで音楽的亀裂が生じて「ほな解散しましょ」ってなことになってるんスから、ほぼ実験的なバンドと云ってよいのではないかと。アルバムを最後まで聴くと分りますけど、アメリカンロックあり、プログレあり、ブルースあり、フォークソングあり、日本語ありと何でもありの状態で、「一体このバンドの音楽志向は何処を向いてんの?」って感じっすねぇ。この後、細野と松本の両氏が大瀧詠一と鈴木茂の両氏を引き込んではっぴいえんどになった訳っすねぇ。