カテゴリ:砂的博物誌
今日は、薬になる植物のお話だ。 写真の恵比須草(えびすぐさ)は、南米原産のマメ科 カワラケツメイ属の一年草だ。 漢字では、恵比須草のほかに夷草とか、胡草とも書く。 異国からやって来た草という意味で名付けられたんだろうね。 とにかく、江戸時代に薬用として渡来した植物なんだ。 元来、熱帯植物だけど、日本の中南部以西では簡単に栽培することができるし、実の部分を漢方では決明子(ケツメイシ)と呼ぶ。 決明子とは「眼をすっきりさせるタネ」という意味で、石決明(せっけつめい/アワビの貝殻)とともに視力回復の漢方薬として用いられた。 漢方としては、7世紀頃の唐の時代からによく用いられるようになった。 決明子はクリソファノール、フィスチオン、オブツシフォリンなどアントラキン誘導体と、その配糖体が主成分で、穏やかに便通を整え、胃液の分泌を促進し、利尿、高脂血症、高血圧、滋養強壮、不眠症などの生活習慣病の予防や改善や疲れ目、かすみ目なんかに薬効が認められているそうだ。 健康茶のハブ茶として流通している。 ハブ茶は、本来は同属の植物ハブソウの種子だったけど、今ではすべて恵比須草になっている。 恵比須草は、英名でSicklepodと呼ばれる。 開花の時期は6月初旬から9月中旬までで、近畿地方をはじめ、西日本の温暖地に野生化したのが数多く見られるので、是非探してみて欲しい。 ケツメイシといえば、Jポップのシンガーグループがいるね。 砂的には「さくら」とか「出会いのかけら」とかが曲として好きだな~♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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