カテゴリ:理屈っぽい時間・・・
日本の造船受注は、2,000年に韓国の価格に負け、2,007年には中国に市場の王座を奪われ、 造船業界で世界一の座を追われた状態が続いている。 日本造船工業会によれば、2,010年は中国が3,346万トン、韓国が2,771万トンに対し、 日本の受注は1,059万トンと中国の3分の1以下まで落ち込んだそうだ。 そんな状況の巻き返しのため、日本の造船各社は航海中の二酸化炭素の排出を削減する、 エコシップの設計に力を注いできた。そんな中でも、川崎重工業が開発した給電システムが 注目されているらしい。 ひと言でいうと、海に浮かぶ超大型HYBRIDの船なんだ。 推進力としてディーゼル発電とソーラを交互に使い、大容量の蓄電池も利用して、 発電機の稼働を減らすというもので、燃料を節減しながら、同時に二酸化炭素の排出量も セーブできる仕組みだそうだ。川崎重工は、大容量ニッケル水素電池ギガセルを 実際の船に搭載して、試験航海をはじめつつ受注活動を展開しているとか。 このほか、川崎重工では、船舶エンジンの燃料に細かい水の粒子を混ぜて燃焼温度を低下させる 水エマルジョン燃料による航海実験を世界で初めて実施。燃焼に伴う窒素酸化物を15~20%程度削減できる技術を持ち、ハイブリッド給電と併せて環境負荷低減に取り組んでいるらしい。 エコシップを巡っては、三菱やIHI、三井造船とかの造船大手が、ほぼ技術開発を完了させていて、 すでに、世界を相手に激しい受注競争の戦端は開かれいる。今後、この新技術も加わると、 Made in Japanの造船技術が世界の造船受注に大きなインパクトを与える勢いになる。 日本勢は、世界最高水準の環境技術を武器にエコシップで王座奪還を目指す。 ギガセルの技術は、すでに他にも応用されていて、電池駆動の路面電車、大型バスなどの 開発が進められているし、次世代送電網のスマートグリッドへの応用も可能な技術だから、 日本の民間には、再び世界王座を狙うぐらいの底力があるということだよね。 それに比べて、政界はどうなんだろう? 世界一弱腰の外交で、世界一コロコロ替わる指導者。 そして、世界一ビジョンのない政策... 日本の政界には、産業界のように世界を一歩リードし、牽引する力があるとは思えない。 それに、政治家にそんな気概も感じない。なのに、国は民間企業と市民の稼いだ金から、 がっぽり税金を徴収して成り立ってるんだ。 例えば、韓国の大統領は、観光客誘致のためにかつて日本のテレビCMにだって登場したし、 海外へ向けて自国の産業を強烈に後押した。 中国だって、自国の工業製品のアピールには、党を挙げて手段を選ばないくらい強く押す。 国益を守ることが政治の使命だと思うし、政治家が果たすべき責任だと思う。 なのに... え? なんだなんだ? 砂の目には、日本の政界はただ民間に寄生して生きてる、サナダムシとかギョウチュウみたいな、 そんな"寄生虫"にしか見えないよ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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