カテゴリ:砂的博物誌
各地で、コスモスの花が咲き揃う季節。 秋の青空に、コスモスのピンクはとても映える。 そよそよと、風に揺れるコスモスは綺麗だと思うし好きだ。 以前は気にも留めなかったことだけど、山野を歩くようになって知った。 外来種の園芸植物が、生態系を脅かすということを。 鉢植えや花壇、植物園や休耕田で鑑賞しているうちはイイ。 でも、ここ最近の問題は、野生化してあちこちに散らばった鑑賞花たち。 コスモスに限らず、こうした繁殖力の強い外来種が在来種の野草を脅かし、 日本の原風景さえ変えようとしている。 コスモスは、メキシコ原産の植物でスペイン人によってヨーロッパに持ち込まれ、 日本へは、観賞用として明治中頃に渡来し、今では秋の季語にもなる。 その一方で、日本の特徴的な植生が危機に瀕しているのも事実なんだと。 少し心配に思うことは、少し前まで沢山見られた、野紺菊(のこんぎく)や、 釣鐘草(つりがねそう)や秋乃野芥子(あきののげし)が、数を減らしていること。 元々、日本の四季の風景は多種多様な花が咲き、とても繊細で変化に富む。 だけど近頃は、里山の風景も変わりつつある。単調に、派手に... ただ、綺麗ならよいというものでもないと、野草を撮影していてしみじみ感じる。 それとも、弱肉強食にまかせて、古来の生態系は淘汰されるべきだろうか... さてさて、今日の写真は細葉秋乃野芥子(ほそばあきののげし)の花。 日本各地に見られるほか、朝鮮半島や中国、東南アジアに生育するキク科の花。 ちょっと渋くて、落ち着きのある黄色の花には何となく気品を感じる。 収穫を終えた田畑の畦や川の岸辺と、日本の村落風景によく似合う色だ♪ 「細葉秋乃野芥子」と漢字で表記したら、まるで漢詩みたいだ。(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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