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ないものねだり

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2011.11.06
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カテゴリ:砂的博物誌
(柿 砂天狗撮影)


誰だい? "カキコ"って読んだのは?(笑)


中国語では、柿のことを柿子(シィーヅ)っていうんだ。
中国の長江流域には、柿に纏わる民話が残されている...


昔々、とある山里の村に、妻と三人の息子を流行り病で亡くした老人が、
四男の息子と二人で暮らしていた。


息子には正式な名もなく四男だったから、村人たちは四子と呼んでいたんだ。
四子の家の前には大きな樹があって、その樹には火鳥が毎年のように巣をつくった。
四子は、毎年のように火鳥がやってくるのを楽しみにしていた。


ある日、村の子供らがイタズラで、巣作りしてる火鳥を射落としてしまったんだ。
四子は、傷ついた火鳥を哀れに思い、手当てして懸命に世話をした。


四子の世話の甲斐あって、火鳥の傷もすっかり癒えたようだった。
火鳥は、四子の前で美しい羽根を広げて大空へ舞い上がった。
四子は、大喜びして手を振りながら、火鳥が天高く飛んでゆくのを見送った。





火鳥は、遥か花果山(かかざん)まで飛んで、果樹の枝を一枝咥えて舞い戻ってきた。
火鳥は、恩返しに四子に枝を差し出して、火の色の甘い実が成る果実の枝だと告げた。


そして、火鳥は美しい娘の姿になって火晶と名乗り、四子を手伝うようになった。
接木して育てた火の色の果樹は、三年目に見事に実った。火晶と四子は結婚の日に、
村人たちに実った果実を配り、村人はその果実の甘さに喜んだ。


果実は人々に好まれ、村のあちこちで栽培されるようになり、村は豊かになった。
そして村長は果実を火晶四子と名づけたが、時代を経て火晶柿子と呼ばれるようになった。


(かき)は、東アジアの固有の種で、とくに長江流域に自生するカキノキ科の落葉樹。
熟した果実は美味で食用に、幹は家具材に、葉は古くからお茶の代用にも加工され、
最近では健康飲料にもなっている。


ヨーロッパへは、1789年に日本から伝えられ、1870年にはアメリカにも伝わり、
学名には、日本名が元となってKakiとつけられている。


西安の臨潼県一帯で栽培される火晶柿子は、今でも最高品種として名高い。



西安を旅すると、黄桂柿子餅という名物料理がある。
特産の火晶柿子を使って作られるもので、柿と小麦粉をこねて餅にし、
金木犀、氷砂糖、胡桃などの飴を入れて油で揚げた人気スイーツだ。












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Last updated  2011.11.06 15:34:47
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