カテゴリ:砂的博物誌
火鼠不知暑 蓼虫不知辛 火鼠(かえん)は熱さを知らず 蓼虫は苦さを知らず 十三世紀、中国南宋時代の羅大経(らだいけい)の『鶴林玉露』というエッセイ(随筆) は、 蓼食う虫も好き好き...の成語の元だといわれている。 蓼食う虫も好き好きは、意外に奥深い言葉だと思う。 ただ、「好みは色々だからねぇ~」という意味合いに加え、 「幾らアドバイスしても聞き入れないよ」という諦めも伴う。 蓼虫(りょうちゅう)葵菜(きさい)に徙(うつ)るを知らず 蓼虫というのは、近くに葵(あおい)のような甘菜があるのに、移ろうとしない。 他から色々いっても、人は聞き入れない。人も色んな好みがあるものだ... これが、蓼食う虫も好き好きの本来の意味なんだよね。 蓼には、葉や茎に苦味があり、他の虫は嫌うけど蓼虫は好んで食べる。 ちなみに、蓼虫は蛍葉虫(ほたるはむし)なんかの甲虫の仲間だそうだ。 そんな苦味のある蓼を蓼酢にして鮎などを食べるのが人。 大方の虫が嫌うものも食うのだから、自然界から観れば人は恐ろしい。 人は食料だけでなく、化石を燃やしたり、岩石から鉱物を取り出したり、 山河を造り替えたり、勝手に線引きしたりして、自然相手に好き放題してきた。 人は、地球という惑星にとって最悪の寄生虫だと思う。 さて、今日の野花はタデ科の白花桜蓼(しろばなさくらたで)。 白花桜蓼は、湿地と日当たりを好み、主に水辺に生える多年草だ。 根茎は地中で長く延び、枝分かれして広がる。 学名に、日本を意味するJaponikaを冠して、Persicaria japonikaとつけられている。 最近は湿地そのものが減ってしまって、白花桜蓼もあまり観られなくなっている。 これからのシーズン、砂天狗の森歩きや山歩きはバイクツーリングと同じく、 ロスコのウェアが重宝する。タフでポケットが多いからイイ感じ♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.11.09 00:44:58
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