カテゴリ:雑学っぽいエロ
茜さす 紫野行ゆき標(しめ)野ゆき 野守は見ずや きみが袖振る(額田王) 染めれば茜に匂う紫草の野 御料地の野を行くあなたが わたしに向かってそんなに袖を振ったりして 野守(のもり)に見られたたらどうしましょう... (砂天狗訳) 紫(むらさき)は、青と赤の中間の色で、寒色と位置づけられている。 虹を構成する七色(赤・橙・黄・緑・青・藍・紫)のうち、 380~430nmと、光の波長が最も短い。 菫(すみれ)色、江戸紫、赤紫、青紫、黒紫、淡紫、藤色と色々あるけど、 紫という色に、人はどんなイメージを持っているんだろう... 平安時代に定められた冠位十二階は。この紫を最高位に青、赤、黄、白、黒と続き、 それぞれに「濃き」と「薄き」をつけて十二色とした。 紫を染めるのには、紫草の根で染める紫根染めで、その紫草は生育しにくい薬草で、 相当貴重なものだったらしく、高位の者だけ着用が許される色で"本紫"と呼ばれた。
また、本紫に継ぐ高貴な色として、二藍という色も生まれた。 二藍もまた高貴な紫とされ、紅花の赤と藍の青を合わせてつくられた色。 紅花の紅は、紅(くれない)と呼び、古来、呉(くれ)の藍とも呼ばれたため、 藍と呉れ藍の二つの藍を合わせた色として、二藍と名づけられたそうだ。 二藍は、華やかな紅と静かな藍を合わせ、その分量で様々な紫を醸し出す。 その後、紫への憧れから、本紫に対して似せ紫と呼ばれる色がつくられた。 似せ紫は、藍(あい)に蘇紫を混ぜて合わせたり、蘇芳だけで染められたりしたもの。 紫は、あのカエサルやアントニウスを誘惑した、クレオパトラが好んだ色でもある。 西洋では、おもに貝のパープル腺で染める貝紫で、これも飛びぬけた貴重品。 それ故に、貝紫は別名で帝王紫とも呼ばれた。 かつての日本では最高位の冠位を表し、紫の袈裟、紫綬勲章、紫辰殿、紫雲、紫峰と、 ともあれ、紫は高貴な色。そして、日本人にとっては特別な色だ。 権力を誇示させる、気高く美しい紫は、女の魅力を引き立てる色でもあり、 同時にエロチシズムを連想させると共に、呼び覚ます魔性の色でもあるから愛され続ける訳だ。 それに、紫は悪魔除けの意味もあるそうだ。 砂も、クリエーターとして色には多少のこだわりもある。 機会を見て、時々こんな日記も書いてみよう♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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