テーマ:歴史の探索(130)
カテゴリ:砂的古典文学のススメ
明けて、時は元禄15年(1727)... 浪士たちの運命の歯車が大きく動く年となる。 (浪士たちの苦悩) この頃になると、浪士たちは仕官の道もなく、日々の生活に追われるばかりで、 志を一つに結束していた者たちの中にも脱落者が出はじめる。 大石内蔵助はというと、祇園のお茶屋通いに明け暮れ、世間は"阿呆浪士"と揶揄した。 内蔵助に対する、こうした世間の批評は、むしろ内蔵助本人の狙い通りで、 仇討ちの噂に警戒する吉良家の油断を誘うにも効果があったようだった。 苦難の中、最後の望みであった大学の閉門は、内蔵助の働きかけで解かれたものの、 お家の再興までは認められず、大学は親戚にあたる広島藩浅野家預かりとなり、 いよいよ内蔵助ら赤穂の浪士は、いよいよ仇討ちの意を決する。
内蔵助は、これまで自分につき従った家臣らに、再び同志としての誓いを立てさせ、 江戸にいる同志らには上野介の動向や吉良邸の絵図面を手に入れるよう指図するなど、 次々に重要な指示を出して、"仇討ち作戦"の計画立案は本格的に始動した。 大石内蔵助が、"昼行灯"の仮面を脱いで、優れた知将ぶりを見せる瞬間だ。 赤穂騒動記(4)へとつづく... お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.12.15 21:20:25
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