カテゴリ:砂的博物誌
正月の三日目は、彼女に初乗り♪ といっても、久々にバイクに乗って遠出をしたという意味だけど...(笑) 海沿いの国道2号線を、バイクで4時間ほど走って県境を越えると、 日生(ひなせ)という静かな港町がある。 冬場、イイダコとオコゼで知られる岡山の小さな漁港だ。 日生には、ときどき出かけて食事をする、地魚料理の「天坊」という店がある。 店でオコゼの唐揚げを食べ、あらの味噌汁で冷えたカラダを温めたあと、 彼女を置き去りにして、港を見下ろせる町外れの岬を歩いて散策した。 岬の南斜面には、藪椿(やぶつばき)の花が綺麗に咲いていた。 そもそも、椿の名前は日本で作られたそうだ。 「つばき」は、古事記では"都婆岐"、日本書記では"海石榴"と表記され、 "椿"という字は万葉集ではじめて登場するんだ。
また、読み方の「つばき」の由来にも諸説があって、 光沢がある葉の意味で艶葉木(つやはき)、厚みがあることから厚葉木(あつはき)、 強い葉の木という意味で強葉木(つよはき)、落ちた花が刀の鍔に似ている様子から、 鍔木(つばき)、朝鮮名の冬柏(つくばく)からだとか実に様々。 中国では、実は椿のことを「山茶花」と表記したりする。 その昔、中国で学んだ留学僧の誰かが間違えて覚えて帰ったんだね。 間違えたの誰だろう?...(笑) 藪椿は、東北以西の暖地に生育する常緑の小高木。 照葉樹林の代表的な樹木で、葉の表面には光沢がある。 花は冬から早春にかけて咲き、虫の少ない季節だから、甘い蜜に誘われて、 小鳥が花粉を媒介するそうだ。 椿は、冬の花の少ない季節に咲く花として、古来から山茶花とともに人気だ。 中国でも古くから品種改良され、19世紀にはヨーロッパで大流行し、 その後はアメリカでもブームになったとか。 また、椿は種子に大量の油脂を含んでいて、椿油が採取される。 椿油は、灯明、薬、化粧などに珍重されて、江戸の頃から油を採取する目的で、 藪椿を残したため、和歌山の椿温泉のみたいに純林となった場所もよくある。 年が明けて三日経つけど、他の人の「初」ってどんなのがあるかな? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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