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ないものねだり

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2012.04.10
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カテゴリ:砂的博物誌


夜桜01

(夜桜 砂浮琴撮影)

昨日も書いた通り、現在は"花見"といえばもっぱらだけれど
"ハイカラ"唐風文化に憧れた、奈良時代の都のトレンドは「梅」だった。


元来、春の花として中国では牡丹が好まれる。 
こうした"チャイナクール"は、先進の文化とともに当時の日本へ伝わり、
確かに一時期、朝廷や公家や僧侶を中心に一種のトレンドにはなった。
けれども"唐風"が廃れ、"国風文化"の開花とともに、桜への愛着は復活した。


  夜桜02


砂は、日本人が桜を愛する"素地"は、もっと遥かに古くからあったと考えている。
一つの理由は、かつて農耕を中心とした古代の民の暮らしに見られる。


古来、農民の間では、桜には農耕の神が宿っていると考えられた。
「桜」の語源には諸説あるけど、一説には「さ」「早苗」に由来するとともに、
同時に神を表し、「くら」は神が鎮座する所を示すという。


神社の桜01


日本の農村には、集落の主要な所には桜の巨木が見られ、
中には樹齢千年を越すものもあり、今もこうした"痕跡"が各地に残る。
福島県三春町の滝桜や、山梨の神代桜、岡山の醍醐桜などはその例だ。


夏は青々と葉を茂らせ、冬は葉を落として風雪に耐え、
猛暑も、厳寒も、嵐に見舞われても桜は季節を忘れない。
そして、春の到来とともにここぞとばかりに見事に咲く。


神社の桜02


そんな桜の姿に、農民は勇気づけられただろうしをも連想しただろう。
何より文字も読めず、暦もなかった大昔は"種蒔き""稲作"の目安になった。


もう一つの理由は、平安後期に公家勢力に台頭した武士の存在だ。
桜は、見事に咲いたかと思えば、潔く花吹雪で美しい最後を飾る。
武士たちは、桜の散り際の気高さに感銘し、自らの見本ともした。



こうして、農耕文化や武士の精神文化とともに、桜は日本の魂となった。
この国に桜が咲く限り、日本の美しい文化は守るべきだと思う。






東北各地の酒を紹介することで震災復興の一助になればと願っています...








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Last updated  2012.04.10 17:14:15
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