カテゴリ:砂的博物誌
春も盛りの様相で、里の染井吉野は散り、若葉が出はじめている。 一方、山に入ると標高差もあって、山桜が香り命の燃えるのを感じる。 一年でもっとも自然が動いて、地球が生きているのを感じる。 休耕田の畦道に、今年も雀乃槍(すずめのやり)の群生をみつけた。 雀乃槍は、イグサ科に属する単子葉植物のクセに、見かけは稲みたいだ。 葉は緑色で少しツヤがあり、縁に沿って長くて白毛がまばらに生えている。 雀乃槍は、葉の先が細くなるのでなく、先端が棒状の形になる。 日本の同属は、ほとんどがこの特徴をもつので花がなくても見分けがつく。 うっかり見過ごして、踏んでしまいそうな小さな存在だ。 世間の誰にも見向きもされず、雀乃槍はそれでも生きてるんだ... 今日、誰にも看取られることなく、知人が逝った。 享年51才、大阪浪速区の病院に入退院を繰り返し、 五年の闘病の末だった。 おっと、湿っぽい話しはよそう... 彼は、彼なりに与えられた人生を生きたし、人には運命というものがある。 人生は山あり谷ありだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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