カテゴリ:砂的博物誌
わざと"漢字"で書いてみたんだけど、このblogタイトルは読めたかな? "馥郁"は、「ふくいく」と読む。 類語では「匂やか」などと表現する。 馥郁とは、よい香りが漂っている様子のことだ。 「馥郁たる甘き花の香りに...」という風に使用する。 須磨寺の辺りを散策していて、匂菫(においすみれ)の群生に出合った。 人に聞いていた話では、フランスには菫の香水があるらしい。 ほかの野生の菫には香りはないが、匂菫には香りがあるんだ。 それも、名に恥じない馥郁とした優しい香りが辺りに漂う。 これこそが、匂菫の匂菫たる所以... 本当にいい香りだ。 匂菫の見分け方はポイントを押えれば簡単。 花色は濃い紫が基本だけど、淡紫、白、桃色もあるからあてにならないが、 他の菫と決定的に違う点は、葉が丸くハート形をしていること。 種と根茎には、サポニンをはじめビオリン、ビオラルチン、 グリコサイドなどの毒成分があって嘔吐や神経麻痺を起こす。 ハートみたいな丸葉が特徴なので、見つけて香りを楽しんでみて欲しい。 だけど、一つだけお願いがある... 花はそこに咲いてこそ美しい。 だから、持って帰ろうとは思わずに、そっと咲かせておいて欲しい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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