カテゴリ:砂的博物誌
何となくだけど、猿捕茨(さるとりいばら)は伐採のあととか、 土砂崩れの痕跡が残る斜面のような、少し荒れた環境に多い気がする。 いずれにせよ、日当たりと水はけを好むみたいだ。 猿捕茨の若葉を見ると、"柏餅"が食べたくなるのは砂だけだろうか?(笑) 猿捕茨は、西日本では饅頭芝(まんじゅうしば)と呼ばれたりもする。 だからという訳ではないけど、この猿捕茨の丸い若葉は、 柏餅に巻いてある柏の葉っぱの代用としてよく使われていたんだ。 もしかすると、西日本限定のことかも知れないけどね。 猿捕茨には、山帰来(さんきらい)という別名もある。 山帰来は、和漢三才図会に記された土茯苓(どぶくりょう)という薬に由来するそうだ。 その昔、重篤な楊梅瘡(梅毒)患者は山に捨てるという習慣があったそうで、 土茯苓を飲んだ患者は治って山から帰ったことから、山帰来と呼ばれるという。 ちなみに、土茯苓は確かに漢方生薬には存在するけど、 別種の毛無猿獲茨(けなしさるとりいばら)を薬にしたものなので、 見た目が似ているから、たぶん誤解されたのだと思う。 実際の土茯苓は、漢方として排膿解毒、体質改善薬に処方たそうだ。 猿捕茨はツル状で、とにかく春になるとよく伸びて成長する。 茎にフックのような棘があって、猿でも引っかかると思われたことから、 和名を猿捕茨と名づけられたみたいだ。 砂は米が好きだし、米からできる酒も、餅系の菓子も好きなんだよね。 あぁ~、無性に柏餅が食いたい... お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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