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ないものねだり

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2012.05.04
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カテゴリ:砂的博物誌


浜撫子01

(浜撫子の花 砂浮琴撮影)

潮騒を聴きながら、この花を眺めていると癒される。
本来、6月から秋頃までが時期なんだけど、今年は異常に早い。


浜撫子(はまなでしこ)は、別名で藤撫子(ふじなでしこ)ともいう。
ナデシコ科 ナデシコ属の多年草で日本在来種海浜性の撫子だ。
崖に生える場合、周囲に分散して生育しているけど、
砂浜では群落することが多い。


Dianthus japonicusと学名にも日本を示す"japonicus"を冠して、
おもに本州の太平洋沿岸から沖縄、中国沿岸部で見られる。


思えば、この花も探すのが困難になってきている。
近年、沿岸の護岸工事や砂防工事で生育する場所がなくなりつつある。


それでも、わずかな崖っぷちにしがみついて健気に咲いてくれる。
岩場に生える個体はもうしばらく安泰だろうけど、問題は砂浜だ。
群生する砂浜が少なくなってきて、追い詰められている。


浜撫子02


減少の原因は、温暖化による海面上昇と、9.11から急に増えた堤防工事、
そして最大の原因は、やはり愛好家による無秩序な採取。


海浜植物は、海岸線から1km以内でしか生きられない。


浜撫子が砂浜に根を下ろし、群生するようになるには長い時間がかかる。
人にとって津波は脅威だけど、海浜性植物にとっては人の営みが脅威。
人の営みが、常に海辺の植物の生態系に深刻な影響を及ぼす。



丹後地域では絶滅、福島県では準絶滅危惧、島根県で絶滅危惧II類VUと、
砂にとっては、愛すべき植物に逢えなくなることが今一番の不安だ...














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Last updated  2012.05.04 00:33:30
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