カテゴリ:砂的博物誌
「夏の扉」は、1981年リリースの松田聖子の5枚目のシングルだった... 確か同じ頃、「ザ・ベストテン」では「ルビーの指輪」が12週連続1位で、 流石にその記録は破られることはなかった。 あれ? 何の話だった? 別に聖子ファンでもないし...(笑) そぉそぉ、扉(とべら)のお話だった! 別に、読み違えている訳じゃない... 扉と書いて、「とべら」と読むんだ。 扉(とべら)は、トベラ科 トベラ属の常緑低木で日本在来種の海浜性植物。 学名ではPittosporum tobiraと、「tobira とびら」と表記されている。 こうして、日本語が学名になる珍しい例だ。 扉は、東北南部の海岸線から沖縄、台湾、中国南部までの沿岸に自生して、 海岸線に面した林では、海側の最前線に生えて群生することが多い。 日本の海浜植物の中では最強にタフで、野生での病害虫はほとんどなく、 潮風や乾燥にも強く、海岸林の中だと希に巨大化していることもある。 そんなタフさを見込まれ、道路の分離帯の生垣や街路樹にも栽培される。 海浜性植物に絶滅危惧種が多い中、扉は別格の逞しさで勢力を保つ。 ちょうど、初夏の今頃から咲く扉の花はとてもイイ香りがする。 甘香りで芳香も強い方なので、今なら香りで見つけることができる。 扉の花が香ると夏は間近だと感じられるから、やはり夏の扉だ...♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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