カテゴリ:砂的博物誌
砂浜には、砂以外に何もないワケじゃない。 強い日差しと、乾燥と潮風に晒される浜辺にだって、 逞しく生きる植物がいる... 弘法麦(こうぼうむぎ)は、そんな砂浜に自生する多年草。 弘法麦は、海辺の砂丘や砂浜に地下茎を伸ばし、疎らな群落をつくる。 葉の表面は滑らかで肉厚で、縁には細かいギザギザがある。 弘法麦は、別名で筆草(ふでぐさ)とも呼ばれたりする。 和名の由来は、古くなった葉の繊維を大昔に筆の代用に使ったため、 いずれの呼び名も、書の名人空海(弘法大師)に因んだようだ。 砂浜の砂は、風による移動が激しいけれど、 砂がある程度安定すると、こうした植物が生きる環境が整う。 海浜性植物の中で、弘法麦は最前線で生きている植物の一つだ。 環境が保たれ、生態系が豊かな海は人にとっても幸せな空間。 希少植物が、こうして生き長らえている海は本当に気持ちいい♪ 海に別れを告げ、次は山のデートへと続く... お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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