カテゴリ:砂的博物誌
今頃の時期になると、どうしても逢いたい花がある... 林道脇に四駆を停め、ガードレールを乗り越えて何枚かの休耕田を下り、 沢に行き当たる途中の荒れた斜面に、今年もひっそりと咲いてくれていた。 出逢った誰もを、"一目惚れ"させる小悪魔。 雛桔梗(ひなぎきょう)は、キキョウ科 ヒナギキョウ属の多年草で、 関東より西の各地に自生していて、中国、朝鮮半島、東南アジア、 オーストラリアでも見られる極小の桔梗の花だ。 日当たりのよい原野や山地を好み、細くしなやかな茎の先に一輪つける。 こうして、雛桔梗は5月から8月下旬まで清楚な花を見せてくれる。 はじめて、雛桔梗を目にしたとき、この辺り一面に咲いていたのに、 往時を思うと、今はまばらにしか見つけることができない。 それほど、この辺りでは数を減らしているということだろう。 草丈は、20cmから30cmあるものの、姿が繊細で目立たず、 青味を帯びた薄紫の花がとても小さいから、見つけるのは苦労する。 だけど、一目見た瞬間にそんな苦労は報われるほどの凛と咲く花だ。 滑りやすい斜面なので、トレッキングブーツを履いて踏ん張り、 汗だくになりながら、今年も夢中でシャッターを切っていた。 学名は、Wahlenbergia marginata →ワーレンベルギア マルギナタ。 何気に、ワッフルか新しいピザメニューみたいだな...(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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