カテゴリ:砂的博物誌
今年は眺める余裕もないまま、青空に映えて鮮やかに咲く彼岸花の季節も過ぎて、 朝晩の空気は、すっかり秋の冷たさになってきたのを感じる。 秋の野を歩くと、やっぱりキク科の花が幅を利かせている。 秋の野花の中でも好きなのが、細葉秋乃野芥子(ほそばあきののげし)という花。 何となく、秋らしさを印象づけてくれるシックな黄白色がチャームポイントだ。 細葉秋乃野芥子は、日本各地やアジアでも広く見られる多年草だ。 もともと、同じ種の秋乃野芥子(あきののげし)が変異した個体だそうで、 葉が羽状に分裂しなのを細葉秋乃野芥子、分裂するのは秋乃野芥子と区別する。 最近は、何となく細葉秋乃野芥子の方が数が多い気もする。 道端や荒地、畦や休耕田なんかで生育していて、彼岸頃から咲きはじめて、 秋が深まる頃まで次々と淡黄色の花を咲かせる。 種子は冠毛に覆われて風で散り、秋に芽生えてロゼッタの形態で越冬し、 花を咲かせる頃に急に草丈を伸ばして1.5mを超えることも多々ある。 キク科なのに、なぜ野芥子と呼ばれるか? そこは聞かないで欲しい。(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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