テーマ:詩&物語の或る風景(1048)
カテゴリ:砂的博物誌
この歌に詠まれる壱市(いちし)の花とは、彼岸花のこと。 根の部分に、水に流れやすい水溶性のリコリンという毒があって、 戦時下には、根からデンプンをとって飢餓に備えたとか。 毎年、我が家の周辺では彼岸の直前に咲きはじめ、中日頃に盛りを見られる。 時々、地球温暖化の影響は、付近の生態系にも及びはじめたと実感させられるが、 他の花がズッコケる中、この花だけは義理堅く、彼岸にきっちりと咲き揃う。 和名に曼珠沙華の別名もあるけど、韓国では相思華(サンチョ)と呼ぶ。 その名の由来は、花の時に葉はなく、花が終わったあと葉が出ることから。 花は出逢えなかった葉を慕い、葉は逢えずに終わった花を想い続けるといい、 許されない男女の恋や、すれ違いの切ない心情に例えられる。 さっすが~、韓流ドラマの国。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|
|