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ないものねだり

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2015.10.11
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テーマ:ココロ(1186)
カテゴリ:砂的つぶやき
未明の空は、雲に覆われていた。

夜な夜な、月を撮影することは、
身体に優しい振舞いではない。

とくに、吾が年齢を顧れば、
もはや阿呆としか表現できまい。


しかし、今秋は悲壮感にも似た、
何かそのような心境に駆り立てられ、
夜ごと月を仰ぎ見ていた。

天空の月は、魅力的でもあり、
また残酷でもある。

地上を覆う雲、降りしきる雨の遥か彼方で、
淡々と無常の時を刻んでいるのだ。

仕事を辞して、父母の闘病を傍らで見守り、
老い衰える有様を、風景のように目にすると、
十数年、あるいは二十数年後の吾の姿を想像する。

人は、老い方や死に様を選ぶことはできない、
などと確信する。

少なくとも、人生のある時期から、ある一点から、
人生すらも容易に選べなくなるのだ。

明恵の説く、あるがままの境地であろうか。
いや、そうではあるまい。

むしろ宿命に抗い、生きてこそ人なり。


感情を持たぬ月の、その欠けてゆく様に、
感情移入する吾はただ滑稽の人...










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Last updated  2015.10.11 14:04:43
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