エビグラタン
たいちが生まれてから手抜き料理が多くなった。母があまり好みではない料理は特に作らなくなっていたことに気が付く。牛乳も賞味期限が近づいているし今日は久しぶりにエビグラタンを作ることにした。作り方や分量とかかなりいいかげんなわたし。かなりな自己流なため たまにオリジナル料理ができたりする。ホワイトソースを練っていると汗が出てきた。腕もだるくなる。こういう作業を軽減する方法ないのだろうか…。『伊東家の食卓』を見ていたら楽勝だったのかもしれない。必死にホワイトソースをかきまぜてると殿が来て『ふ~ん』と覗き込み、去っていった。殿がお気に入りの料理の時は「チッチッチッチッチッ♪」と舌を鳴らして去る。今日は無言だった。殿の好物ではないようだ。「ちっ!」こんなに手間をかけて家族に喜ばれないときは寂しい。ようやっとできたエビグラタン。ちょっと 固めにできてしまった。たいちはおかしばっかり食べていたせいか「たいち、お腹いたいの。食べたらゲボ出ちゃう。」とわざと具合悪そうにして殿に寄りかかった。ぶりっ子な女の子が使う業だ。その演技っぷりは笑える。でも 殿はうれしそうにニヤニヤしている。それにも笑える。みんな食べ終わった後、食器洗いが待っていた。そして、グラタンほど洗うのが大変だということに気が付く。★グラタンはまたしばらく我が家の食卓から消えちゃいそう。