雨に濡れる焼き物の町。(益子参考館)
先週末のとある1日の休日に、日帰り強行で益子へ行ってきました。今回はその1日について、書き込みをしようと思います。今回は往復6時間の、のんびり電車の旅なので、読書をする時間も、うたた寝をする時間もたくさん取る事ができました^^。旅のお供には、先日の日記にも書き記した夜のピクニックを持参しました。さて。自宅近くの最寄の駅を出発する事、約3時間。真岡鉄道の益子駅にて下車しました。(11時頃だったと思います。)ん~~~。。。!なんと言ったらいいんでしょうか。駅から降り立った感触といいますか、雰囲気がですね…。当たりがよい、というか、とてもやわらかくて心地よいんです。今思うと、すでにこの段階で、この町の事を好きになり始めてたみたいです。すこし雨も降りはじめていましたが、今回のお目当ての「益子参考館」までの道のりを、あちこちをふらふらきょろきょろしながら周りの景観と雰囲気を楽しみつつ歩きます。(笑)その道中、ちょっと気になって立ち寄ったのは、江戸中期から続く、紺屋「日下田藍染工房」。茅葺の作業場の土間には72個の藍瓶が埋められています。実際の作業風景は見ることができませんでしたが、、、展示されている製品の、深みのある藍には、ほんと参りました。。。藍(または青)好きにはたまりません!あやうく「物欲の神」が降り立ってしまうところでした。(笑)いよいよ「益子参考館」です。こちらでは、濱田庄司氏がこの地に移住したのちに使っていた茅葺の住居、工房、登り窯などが、作品と共にそのまま公開されています。正面入口1号館の「長屋門」、展示スペースとして使用されている、大谷石蔵の2,3号館、主に客間として使用されていた、上台(うえんだい)と呼ばれる茅葺木造建築の4号館それと工房(木蔵)、登り窯(二基)で構成されており、いずれの建築物も周辺地域から移築されたものが再使用されています。柳宗悦氏(日本民藝館創設者)、河井寛次郎氏と共にした旅行中の列車内で「民藝」という言葉が生まれ、その後「用の美」に重きをおいた「民藝運動」に発展していったそうです。ちょうどお邪魔した時には、バーナード・リーチ、河井寛次郎僚友の特別展示もされていました。木々に囲まれた、これら日本建築たちは静かに、そして力強く、ひっそりと雨の中たたずんでいました。歴史ある建物たちが、これら作品を包み抱いているようにも思いました。雨に濡れた敷石が、やんわりとした鈍い光を放ちます。かさを差しつつ、建物から建物へと。作品を堪能しながらも移動してゆきます。雨が、木々と緑、そしてたたずむ建物たちの美しさを引き立てます。晴れた庭も好きですが、雨の景色にはそれ以上の魅力を感じます。まあ。早い話が、どちらでも楽しめる性格のようです。(笑)濱田窯製作の品を、一品のみですが、購入してお持ち帰りいたしました。「燗徳利」というらしいのですが、すこし個性的な形をしており気になって購入しました。実際に使用するのが楽しみです。その後、降りしきる雨の中、益子資料館を後にし陶芸メッセ・益子の敷地内に移築、保存されている「旧濱田邸」を見学しつつ、夕方4時頃に到着したのは、レストラン古陶里。そうなんです!途中、電車内でお菓子をつまんだくらいでお昼ご飯を食べていなかったんですよ。陶芸メッセ益子から駅に歩いている途中で、ちょっと恐持ての親切な地元のおじさんが(笑)自分らの事を、住宅地の中で迷ってるのと間違えたらしく、(観光の人があまり歩かないところだったらしい。。。)声をかけてくれて、教えてくれたのがここのレストランだったんです。(とても親切な方でした^^;。)築150年ほどの古民家を移築して造ったらしいこのお店。(このあたりはホントそういう建物が多いです!)使用されている食器はすべて地元益子の器が使われてるようです。ポークステーキ、とてもおいしかったです。電車は間違いなくすいてて、座って帰れるので、明るいうちのビールを飲みつつの食事は最高です。車でなくて良かった! と思える瞬間です^^。今回は日帰りでしたので、あまり作家さんのお店にも立ち寄ることなく、のんびりすごしましたが、次回来る時は一泊以上で。今度はいろんな作家さんの作品を見てまわる旅にしたいです。それに周辺にはたくさんの歴史建造物も点在しています。。。ああ。 それらも見て回りたい!これだけ居心地の良い町だったとは。。。皆さんのリピートする気持ちが分かった気がしました。