導き
自転車で走りながら、たくさんのざくろの実を見付けました。そして、今日、栗をゆがいて甘いほっくりした実をいただきました。実りの秋が訪れます。みずみずしい梨、薫るたくさんの小人のようなきのこ達、ピカピカの新米など、実りの秋の収穫を、祝い、喜び、全身の細胞で受取りましょう 小さな私は、いつも外で遊んでいても家に居ても、何も考えず、ぼんやりゆっくりしていました。そして、10歳頃から、全てのことを、ひとつひとつ頭で考えるようになり理由探しをしました。 ある日、いろんなことにくたびれた私は、故郷の京都を離れひとりになりたいと、思いました。いつもは考え慎重な私ですが、その時は何にも考えず、京都を出たい自分の正直な気持ちを優先しました。すぐ本屋に行き、ぱっと見付けた雑誌で、ペンションの住込みのアルバイトを見付けました。何軒かあった中で、「ここだ」と思い、すぐ電話し行く日を決めました。全く考えず、ただ、何かに導かれるように、そのペンションに決めました。 ほんの気分転換と、現状の自分から逃げたい。そんな軽い気持ちでした。現実は違いました。ペンションではなく、プチホテルと言ったほうがよかったと思います。大きなプール付きで、全室広い部屋とバストイレ付きでした。満室では、お客様は30名以上です。 普段はオーナーご夫妻と私だけでした。休憩など、ほとんどない毎日でした。朝7時から夜11時まで、連日、ご夫妻と一緒でした。ひとりでぼんやりできる時などありません。 大きなプールと庭、全室の部屋、トイレ、お風呂、ベッドメイキング、玄関、フロア、台所、プライベートの部屋の掃除、食器洗い、食事の準備とサービス、買い物etc・・・毎日、毎日、ありました。「ひとりでぼんやりしたい。」 今まで気ままな自由な生活をしていた私は、本当に連日、ぐったりでした。「何故、こんなに掃除しなければならないの何故、一日、ずっと一緒にいなければならないのひとりになりたい・・・」 オーナーご夫妻は、お二人のいいも悪いも全て私に、見せてくださいました。いつも私と一緒にいて、私を同じ位置に扱ってくださいました。 そのペンションは、不景気にかかわらず、いつもたくさんのお客様がいらっしゃいました。オーナーの意志、宿泊業、お客様への思いは、いつもひとつでそれに向けて、掃除、食事、言葉づかい、ふるまいetc・・・、一貫して、同じ姿勢で行動されていました。 どんなお客様であろうと、どんなアルバイトであろうと、どんな人にも同じように、いつも真剣に真心から誠実に向き合い行動されていました。私は、毎日、毎日、ついていくのに必死でした。何にも分らず頭でっかちだった思考する私に、オーナーご夫妻は意志を持ち動いていくことの大切さを教えてくださいました。ただ、部屋を整えお客様を迎える、日々の繰り返しの中から、たくさんの体験と気付きがありました。 本当に疲れ果てていた17年前、「涼音、人生は人に出会う旅です。」と、友人から手紙が届きました。その言葉の深い意味を、今、実感しています。 私には、偶然の導きの大きな大きな転機の出発でした。自分の直感から、偶然に何かに導かれることがあります。その時は、自分をゆだねてみましょうセッションを希望される方は画面左上freepageをクリックしてください