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カテゴリ:映像作品
監督:神山征二郎 出演者:緒形直人、 藤谷美紀、 杉本哲太、 田中好子 収録時間:118分 レンタル開始日:2007-12-14 Story 『遠き落日』の神山征二郎監督が、時の権力に断罪された「秩父事件」を映画化。1884年、生糸輸出の激減に耐えかねた農民が蜂起。その中心人物である井上伝蔵は事件後、北海道まで逃れて生き残り、臨終の床で自らの半生を家族に語る。緒形直人主演。 (詳細はこちら) 秩父に行きまくっているんですから、この映画も見なきゃダメでしょう、ということで(笑)。ストーリーは作品ページ参照。 見る前はちゃちな映画かと思いましたが、硬派な映画でした。今もそうかもしれませんが、学校で近世の歴史はあまり教えません。歴史的評価が定まっていないこともありますが、教えることが権力者にとって都合が良くないという部分もあるでしょう。中国で天安門事件についてインタビューしたところ「日本軍はそんな所まで攻撃してきたのか」と答えた学生がいたらしいですが(笑)、これは極端にしても、自国の恥部を隠そうとするのはどこの国も似た様なことでしょう。本作では、西欧諸国に侵略されまいと富国強兵を急ぐ政治家、拝金主義に流れる権力者達によって虐げられた民衆の姿が描かれています。これは秩父に限ったことではなく、全国的な問題だった様です。裁判官を買収している貸金業者は論外ですが、富国強兵をせねばもっと悲惨な運命が日本を襲っていたかもしれないので政治家についてはなんとも言えず… いずれにせよ二時間でまとめるには大きすぎる問題で展開が早すぎますが、当時の日本の状況がどうだったのかを知ることができ興味深いです。また反乱軍の一部が指揮系統から離れて暴走する姿は悲しいです。どんな組織もこれがあるんですよねぇ… 映像的にはエキストラが多数動員されていて、迫力あるシーンが描かれていました。DVDのキャッチコピーはどうかと思いますが(笑)、近世の歴史を学べる上、いろいろ考えさせる映画です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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