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カテゴリ:映像作品
出演者:マイケル・サンデル 収録時間:116分 レンタル開始日:2011-01-28 Story ハーバード大学が初の授業公開に踏み切った講義「Justice」を収めたシリーズ第1巻。マイケル・サンデル教授による白熱の講義を体感できる。第1回「殺人に正義はあるか」と第2回「命に値段はつけられるのか」を収録。 (詳細はこちら) 正月に「マイケル・サンデル 5千人の白熱教室」という番組がNHKで再放送された。偶然見たのだけど、大勢の聴衆を前に議論を展開し、同時に聴衆同士に意見を戦わせるハーバード大学教授マイケル・サンデルの力量に面食らった。個々の論点について結論を出すことはしていないのだけど、意見を誘導したり戦わせたりのやり方がうますぎる。大学のゼミみたいなものだけど、内容は白熱したものだ。芸能人をたくさん出してわーわー騒いでいればokみたいな正月番組が多い中で異彩を放っていた。調べてみるとこの番組は日本で行われた特別番組で、オリジナルはハーバード大学の授業を収録したものだそうだ。ぽすれんで1枚80円で借りられるので6枚全部借りてみた。 内容は正義とは何かについて学ぶ政治哲学だった。日常の事例の中に何故それが正統化されるのか、根本の所に遡って教授と生徒が議論していく。例えば社会を維持するのに最低必要な課税でさえ、果たしてそれが正義なのか議論する。公共サービス、例えば消防署の維持に課税は必要と思うだろうが、実は消防を会員制で行う会社があるそうだ。そして会員期限が切れた人の家が燃えた時、消防隊は家が燃え続けるのを見ていたという(笑)。この様に身近で当たり前のことでさえ、それが本当に正義なのか、突き詰めていこうとする。これは知的好奇心を刺激される。 但し、やっぱり内容はかなり難しい。最初のうちは良いのだが、カントが出て来た辺りで概念的過ぎて理解が追いつかない。ハーバードの学生でさえも同じ様だ。教授は説明はしてくれるけど、やはり事前に自分なりに勉強しないと本当の意味で理解はできないだろう。知的好奇心を刺激されるとは言っても、そこはそれちゃんと大学の授業のなわけで、歴代の哲学の積み重ねの知識も学ばねばならないのだ。ちょっとでも興味がある人は1巻だけ借りると良い。ここでは非常に面白い素材を元に面白い議論が展開されるだけで、哲学の素養までは求められていないから。1人を犠牲にすれば5人助かるケースでも、実は条件が違うだけで結論が違うなんてのを、面白く議論している。 NHK該当ページ 1/18に特別番組がまた放送されるみたい。今度は理想の学校についてだそうだ。いじめに遭っていたという中川翔子、口達者な元数学教師の漫画家江川達也と、人選も面白いわ。 【送料無料】NHK DVD::ハーバード白熱教室 DVD BOX お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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