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カテゴリ:将棋
ニコニコ生放送 第2回将棋電王戦 第2局 佐藤慎一四段 vs ponanza
明日は電王戦第2局。自分もそうだけど電王戦に対するネットの大方の意見では、阿部四段と船江五段は安心で、危険なのは佐藤四段、塚田九段、三浦八段は対戦相手が600台以上のクラスタマシンということでファンも想像を絶するという感じだろう。阿部は16才で四段昇段の天才の系譜。トップ棋士との対戦でも渡り合っている。船江は四段昇段こそ遅かったものの、順位戦のC2を一期で抜けた実力者。そして詰め将棋作家にして詰め将棋選手権優勝経験者なので終盤力も十分。これは推測ではあるが、同じ関西の俊英達も協力して対コンピューター用の作戦を練っているのではないか。この二人はプロの中でも平均以上の力を持っていると思われる。佐藤は26才四段昇段と遅咲きで、現時点で特に優れた成績を挙げていない。塚田は若い頃はそれこそ天才の系譜で、奨励会を二年半で抜け、16才でプロになった後も22連勝の記録がある程に勝ちまくっていた。タイトルも王座を獲得したことがある。たださすがに現在は48才で成績は若い頃の様にはいかない。長い経験に基づく様々な戦型に対する大局観には期待できるが… こんな感じで、最近の実績という客観的要素からすればネットの意見は妥当なところだろう。もちろんそれは相対的に安心か危険かであって、全勝の可能性もあるし、今後全敗の可能性もある。毎年20勝するエース投手も年間数敗するし、中継ぎ投手が年間10勝0敗という成績の可能性だってある。勝負はわからない。 今回は佐藤が後手ということも、勝負の分を悪くしている。プロの世界では先手勝率が52〜53%あり、後手の勝率が先手を上回った年度はたった一回しかない。攻めが得意なソフトが先手なので、勝負は必然的にソフトが攻める形になる。佐藤が居飛車党なので対抗形になることはない。矢倉の後手は一旦は攻めを受けきらねばならないし、横歩取りは詰みまで一直線というかなり激しい戦いなので一旦形勢を誤ると取り返しがつかない。後手一手損角換わりは作戦の主導権は握れるけど、実際の勝率は悪い。佐藤はどういう作戦を採るのだろう。戦型を限定する為に一手損角換わりにして、ソフトに手持ちにした角で無理矢理攻めさせる展開かなぁ… ところで今回の5人の登場棋士は皆居飛車党なのは何故なのだろう。確かに振り飛車は捌き合って駒の交換があるから、手厚さがなくて怖いと言えば怖い。捌き合った後の終盤はソフトが強いので、攻めを受けきるのは大変そうな気がする。角交換振り飛車はデータが少なく対コンピューターでは面白いと思うんだけど。特に藤井流の低い構えなら飛車の打ち込み場所がなくて戦いやすそう。居飛車党でも受けの気風の木村一基八段は対ソフト戦で見たい棋士だ。粘り強く受けられてもソフトは嫌がらないから、人間の方が痺れを切らす可能性があるけど。 ニコファーレでの観戦はニコニコ動画有料会員は入場無料になった様だ。見たい気はするけど、如何せん10時間と長丁場なので、自宅からネットで見るのが正解だよなぁ… サトシンの将棋と私生活50-50日記 明日対局する佐藤四段のブログ。 毎日がEveryDay! Ponanza作者のブログ。 以下は第1局の記事の一部。 マイナビニュース 若き天才棋士が見せた"戦いの理想形"とコンピュータの悪手――「第2回将棋電王戦」第一局は人間の完勝 週刊アスキーPLUS 人類とコンピューターとの戦いがいよいよ明日から・第2回電王戦開幕 日刊SPA! プロ棋士が解説「第2回将棋電王戦」初戦で人間が勝てた理由 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013.03.29 21:33:17
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