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カテゴリ:将棋
第2回 将棋電王戦 第5局 三浦弘行八段 vs GPS将棋
うはぁ、やはり三浦八段が負けたか。そういう時代なんだねぇ。戦型は矢倉脇システム。1月の順位戦で三浦八段が羽生三冠を破った戦法だ。携帯中継によれば、定跡が深くまで整備され詰みまで研究されている手順もあり、ソフト側は警戒する戦法らしい。そこから三浦八段の金銀がスクラムを組んで後手陣を凹ませる。押さえ込みは昨年故米長会長が指した戦法だ。飛角両方を押さえ込む感じになり、うまく行けば圧勝、次善の方策として入玉も狙える。ところが押さえ込みは自陣の金銀をバラバラにすることであり、網が破けると陣形が崩壊してしまう。そして指し手はその様に進み、自陣はバラバラ、玉は端に寄せられ、綺麗に討ち取られた。想い出王手すらない完敗。ソフトは固い玉型を頼りに駒損でも平気で難解な細い攻めを見せてくれた。渡辺竜王の将棋みたいだ。 75手目先手8三金打がどうだったのだろう。ヘボな私が見ても、いやヘボだからこそ8四歩打の垂れ歩は一目なんだけど。桂馬の両取りとか、銀の割り打ちと同じ。控え室の検討もそんな感じなので、ヘボな手とは言い切れないけど(笑)。観戦記で三浦八段の感想を待ちたい。80手目後手8八歩打は当たり前かもしれないけど勉強になった。こういう筋があるんだね。 1勝3敗1分だけど、引き分けの持将棋はとんでもない内容なので、実質プロの1勝4敗。序盤が弱いと言われ続けたソフトに序盤で互角か劣勢にされた以上、もうプロに言い訳は効かない。完敗だろう。来年もやる方向で話が進んでいるみたいだけど、プロはお金を貰って対局する以上(米長会長は自分の対局を1千万で売り込んだらしいが、今回の各棋士の対局料は不明)、もっと研究して対局しないとダメだね。研究すれば勝つというわけではないけど、少なくとも2〜4局では序盤で優勢を築く意思は見えなかった。中盤でなんとかなると思っていた節がある。5局は押さえ込みが失敗したけど、得意の脇システムから押さえ込みと、勝つ為の作戦は伺えたのでいいんだけど。 最終局は48万くらいの観戦者がいた。28万→45万→42万→37万→48万と、さすがに最終局だけに盛り上がった様だ。第4局で引き分けたので団体戦の勝敗が本局に持ち越されたからね。その意味で塚田九段は良い仕事をしました。NHK以外のテレビ局も入っていた様な。これだけ話題が取れればスポンサーも大丈夫だろうから、来年も無事開催されそうだね。 NHKニュース プロ棋士 将棋ソフトに団体戦で負け越し NHKの動画ニュース。4分36秒と、随分尺を充てて来たね。 しかしソフトは強いな。実は私も観戦しながらボナンザで対局していた(笑)。飛車落ちで過激な攻めを受けまくって勝って、次に角落ちでは駒得で大優勢を築いたと思ったら、持ち駒に歩がなくてあれれという感じで潰されちゃったよ… 平手戦に持ち込めなかった。いや、平手じゃ全く勝てないけど。しかし角落ちで穴熊に組むって、ソフトの思考はわけがわからん… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013.04.21 10:35:59
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