本日は天気が良ければ房総行きだったけど、朝まで雨なので中止。朝方は掃除等したりしてから将棋観戦。本日は竜王・棋王・王将の三冠を保持する渡辺竜王が登場。一方相手は元王位の広瀬七段。29歳の渡辺と26歳の広瀬という、若手でありながらタイトルホルダーと元タイトルホルダーの対決。しかも居飛車穴熊の名手と振り飛車穴熊の名手という、狙った様な組み合わせだ。
将棋は大方のファンの望み通り、居飛車穴熊と振り飛車穴熊の対抗形。最近は居飛車も指す広瀬だけど、ファンの目を意識してくれたのだろう。先手渡辺はガチガチに堅い4枚穴熊からの攻めを見せるが、後手広瀬は6筋に金を重ねる彼独特の穴熊で対抗。二、三年前の「将棋世界」で渡辺は「この薄い穴熊で勝てるのだから強すぎる」と広瀬の実力を認めていたけど、今回の戦いがまさにこれ。解説の佐藤天彦七段によれば、穴熊を堅くするのに必要な手数を省略して反撃含みの布陣ということらしい。実際広瀬は自陣に飛車で攻め込まれるも、バランス良い布陣で攻めを繋がせない。そして自分は飛車を成り込んでからの一瞬の角切りでバサッと渡辺玉を詰ませてしまった。痛快としか言い様がない。渡辺はちょっと体長不良っぽかったけど、会心譜を与えてしまった。昨年の優勝者が2回戦(優勝者はシードなので初戦)で破れる波乱となった。渡辺は内容に不満なのか感想戦でも自嘲気味で、一通りの変化を検討した後に司会者が言う前に「どうもありがとうございました」と笑いながら自分で締めてしまった(笑)。その後も仲の良い佐藤が解説ということもあり、時間が余ったので別の変化を検討する様要請されると「そんなのやってもしょうがないでしょ(^^;」と不貞腐れていたけど、自嘲気味だし、既に羽生と対等に渡り合える実力者である渡辺を非難するファンはそうはいない。まぁここまで綺麗にバッサリ切られて、しかも二度も負けの手順を要請されては可哀想ではあるしね(笑)。溺れた犬を叩く日本人はほとんどいない。
NHK杯テレビ将棋トーナメント
ちなみにNHK杯は録画放送だけど、本日は午後から公開対局のJT杯で羽生対渡辺があり、ここでも渡辺が負け。渡辺は今期勝率五割でやや調子が悪いなぁ。まぁ竜王戦には調子を上げてくるんだろうけど。つか、この時期は良い作戦は隠しているんだろうなー