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小袖の歴史と趣味の部屋

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2005年09月04日
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テーマ:『義経』(332)
カテゴリ:義経
本日はお日様もあまり照らず、風もそよそよと過ごしやすい日でした。
台風が近づいているということですが、心配ですね!!
あっ、雨が降ってきました。

今日の義経は壇ノ浦の合戦でした。
合戦のクライマックスでとても楽しみにしてました。
良かったかというと、やはりちょっと不満です。舟の数が圧倒的に少ないんですよね!
もっと海を埋め尽くすくらいぎっしりとあって欲しかったです。
まぁ~予算不足らしいですからしょうがないのかなぁ~(^^)

ここで、ドラマとは少し離れて「壇ノ浦の合戦」の簡単なあらましをお伝えします。
1185年3月24日 日の出の頃矢合わせが始まりました。この日は古い日記によると月食があったらしく、
月食というと満月に限られています。
午前8時半ごろから潮の東流が始まり、11時30分ごろが一番急な流れになります。
西流は3時30分頃から始まり、5時45分頃がピークです。

九州側を背に東に布陣する平家軍五百艘、本土千珠島・満珠島を背に西に布陣する義経源軍は八百艘。

この時潮流は東から西に流れていました。
この潮は午後になると西から東へと逆流します。午前中に雌雄を決し、短期決戦を挑む平家の大将知盛に対し、

源氏の大将義経は、本隊を温存し午後に潮が変わるまで持ちこたえるよう、隊をはげますのです。
平家の水軍の威力は素晴らしく、源氏は圧倒されていきます。
「もうだめか!」
と思われた時、義経が「敵の水夫、櫓手、舵取りを射よ!」と下知します。
これには敵・味方共にビックリです。こんな掟やぶりな戦法は今まで知らなかったからです。
ドラマでは梶原景時が、なじってましたからね~!

戦争では、いつの時代も掟破りをした側が勝利するんですよね!
そして、午後になり潮が止まり西流になり、源氏の反撃がはじまったのでした。

今回のドラマでの見せ場はやはり義経の八艘飛びでした。
しかし、相手は平教経ではなく、知盛でしたね!
それに、八艘も用意出来なかったのか、2~3艘の上で飛び回ってましたね。
五条の橋の上は桜が舞ってましたが、今回は金粉で、それはそれは綺麗でした!
それにしても、重い甲冑をつけてのアクロバットはスゴイと言うしかありません。
あの五条の橋以来バージョンアップしてるんですね~義経クン(^^)

そして、もう平家の運命もここで終わりと観念した二位の尼以下の女性たちは次々に海に飛び込むのです。
でも、有名な女優さんたちは本当に飛び込まないんですね~飛び込んでたのは端役の侍女風の女性だけで、
領子や明子などなどの女優陣は飛び降りただけで水に飛び込む所はなかったです(^^)
それに引き換え、知盛の阿部さんは見事な飛び込みっぷりでしたよ~~~~!!
ステキでした!今回の武将の中で一番カッコ良かったです!!

二位の尼・時子は帝(実は守貞親王ということになっている)と宝剣を抱き参らせて入水します。
この時、遠くを見て微笑んでから海に身を沈めました。
ある意味、時子の勝利だったのかもしれません。

長くなってしまいましたが、最後にこの微笑みに関して面白い文章を見つけましたのでご紹介します。
「NHK歴史への招待」の本の中で作家の赤江瀑氏が「実証壇ノ浦の合戦」の中に対談で述べていらっしゃるものです。

『安徳帝と神器を抱えて水中に身を躍らせた最後の瞬間というのは、
彼女に悲しみなんかというものとは決別していたんじゃないでしょうか。
悲しいとか、辛いとか、怒りとか、怨みとか、憎しみとかね、そういったものとは絶縁した境地にいたんじゃないでしょうか。
強いて女の表情を探すなら、その折の彼女の表情に似合ったものは、
やはり笑いでしょうかね。
それも泰然とした笑い。
なんかそんな表情のほうが彼女には似つかわしいし、自然に体の底から湧いていたものではないでしょうか。』

大河ドラマの時子の微笑みは正にこの文章が表すとおりだと思います!
熱演ありがとうございました!!



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最終更新日  2005年09月04日 22時58分11秒
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