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カテゴリ:震災関連
友人の薦め読む機会を得ることが出来た「SIGHT 2011年08月号」
藤原帰一へのインタビュー記事の中 冒頭で、藤原が聞き手の渋谷陽一に言う 「原子力発電に賛成か反対かというのと、反原発に賛成か反対かという質問に分けたほうがいいかもしれませんね」というところと、その続きの過去の反原発運動が「シンプルライフの追求というテーマとつながって現代資本主義の根本的見直しというところまで議論をする人がいたわけです(P.36)」 うーむ、自分の場合も原発に賛成・反対より、かつての反核ブームの頃から、反なんとか運動に対する違和感の方が強かったもんなあ。 教条的で上から目線の反原発運動家の尊大さ、胡散臭さに距離を置くこと=原発を支持していた、ということになるのかなあ。 いずれにせよ「反原発に賛成か反対か」という観点は非常に面白い。 「スリーマイル事故の頃「アメリカよりも日本資本主義は先進的だという感覚を持つ人が増え始めた時代で、スリーマイルの事故はアメリカだから起こった、日本だったら起こらなかったんだというような主張がつよくなっていた」 「チェルノブイリについても(中略)日本では、ソ連みたなところだから事故が起こるんだ、日本は大丈夫だという反応が多かったんです。」 ふむふむ、確かにそうだったよなあ、と思う。 P.50からの上杉隆へのインタビュー記事も 「日本では、報道において『こうあってほしい』というのと『こうだ』というのが混合してしまう」 「悪意を持ってやっていれば叩きやすいんですけど、彼ら(記者クラブのジャーナリスト)も善意でやっているんですね。当然、合成の誤謬というのがあって。(中略)ひとつひとつのことは合っているけど全体で間違えていますよ」等、非常に重要な指摘が多い。 飯田哲也へのインタビュー記事(P.70から) 「(70年代のスウェーデンでは)原子力推進か、反対かの二項対立だったんです。二項対立というのは、相手をディベートで論破すればいいという、『勝つか負けるか』の政治文化なんですね。そういった政治モードから、マルチステークホルダーが協力して問題を解決していこうという、実務的な政治文化へ変化していったんです。(中略)ディベート相手の穴を見つけたところで結論は出ない。具体的にどう改善していくのかという知恵に結びついていくための政治に変わったのです。」 内田樹×高橋源一郎の対談は、、、まあ、どうでもいいかなw 後半の特集「ポピュリズム」については橋下大阪府知事の攻撃相手の選び方、攻撃の仕方の分析が面白い。 斎藤美奈子のエッセイ「J-POP文学論」と小田嶋隆のエッセイ「万巻一読」もメッチャ面白かった。 楽天ブックスでは早々に品切表示。自分はamazonで手に入れることができました。 今はamazonでも品切れとなってしまっています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年07月15日 12時12分56秒
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