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ラインケ狐の日記

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2012年09月19日
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テーマ:お勧めの本(7407)
カテゴリ:この本がお勧め!
一時「架空戦記」ってブームでしたね。自分はほとんど読んだことありません。特に歴史逆転系のやつ、、、
富嶽が量産されて、震電ジェットが飛びかって、みたいなシーン読んで充足感を得る、というのはなんだか気味が悪い。

むしろ、、、
日露戦争終盤、史実では行われなかったロシア軍最後の反撃によって日本陸軍は敗走、そののちに停戦---
みたいな設定はぐっとくる。ひょっとしたらあり得たかも、とも思いますもん。


本日の日経夕刊最終面に半藤一利先生のインタビューが掲載されており、なかなか面白い記事でした。

題して「歴史を『神話』にしない」です。青色が引用部

私が小学校のころ、日露戦争(1904~05年)は「大勝利」と教わった。しかし調べれば調べるほど、きわめて過酷な戦争だったことが分る。
(中略)
戦争終盤になると、少佐、中尉、大尉といった最前線の指揮官がほとんどが死傷し、すべての師団が戦地に出て、日本国内にほとんど兵は残っていなかった。日本軍は壊滅寸前だった。
一方で、ロシアにはまだ大軍が残っており、戦争続行の余力があった。


半藤先生は言うまでもなく著名な昭和史の研究者、自分も何冊か読んでおります。しかしこの6月に出された本のテーマは「日露戦争」

昭和の戦争の際、軍部は日露戦争をお手本にしていた。
しかし、日露戦争の本当の実態、激しさを、昭和の軍部が理解していたとは思えない。

(中略)
戦争において、一番重要で難しいのはどうやって終らせるかだが、その力において明治と昭和の軍部には格段の差があった。

去年、3年がかりのドラマ「坂の上の雲」が終りました。大震災やら原発事故のあった年の暮、クライマックスは日本海海戦。
ついつい「日本海海戦完全勝利! 大日本帝国万歳!」みたいな終り方になりがち。でも、比較的抑揚の効いたエンディングでしたよね。
その方がいいっすよ。「中国中央電視台の愛国ドラマ」みたいなの見て充足感に浸っても意味がないですもん。

↓この夏以降の情勢にまさにうってつけの本ではないでしょうか。自分もまだ未読ですが、この機会に買って読んでみることにします。

日露戦争史(1)

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著者:半藤一利
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最終更新日  2012年09月22日 12時20分10秒
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