アーロン・エルキンズ『水底の骨』
アーロン・エルキンズ『水底の骨』(ハヤカワ文庫)十年前、ハワイで大牧場を経営するマグナスが失踪を遂げた。その遺骨が海の中から発見され、遺族の証言では当時のマグナスは殺し屋に命を狙われていたという。彼は逃亡の末にかわりはてた姿になったのか?現地を訪れていた人類学教授ギデオンは調査を開始。当初、それはごく普通の骨に思えた。だが、やがてその骨の異常さが明らかになり、遺族の隠されていた秘密が露わに・・・スケルトン探偵をも惑わせる遺骨の正体は?ギデオンはホノルルでの会議のあと、友人のジョン・ロウに誘われてハワイ島に1週間滞在することになる。愛妻ジュリーも後から合流し、気の合うジョン・ロウ夫妻とその友人の牧場で過ごすことを喜んでいたギデオンでしたが、またしても骨に呼ばれることに(笑)ハワイの大牧場を経営していた老兄弟のうち兄のトーケルはギャングに殺され、弟のマグナスは飛行機で逃避行し行方不明に。七年ののちマグナスの死亡宣告がされ、大牧場は妹と甥姪たちに分割された。ジョンの友人はその甥の一人で、彼の経営する牧場に遊びに行った二人は、先ごろキリバスの環礁でマグナスが乗っていたと思われる飛行機の残骸が発見されたことを知る。遺骨を引き取ることになった遺族たちは、ぜひギデオンにその骨を見てきて欲しいと頼むのだが、スケルトン探偵は内心「よろこんで!」(笑)と思ってます。うきうきと環礁へ向かったギデオンが発見した骨は、操縦士だった女性の顎の骨と、ブーツにキレイに収まった男の右足の骨だった。意気揚々と引き上げたギデオンたちだったが、その持ち帰った骨がさらなる謎と殺人を呼び起こすことに。今回は、結構楽しんで読めました。二転三転がいい。これがこのシリーズの面白み!しかし、出てくるトールケン一族多すぎ!(笑)どう考えても必要なのか、このキャラ?と思ってしまいました(汗)そしてジョンとギデオンの会話がやっぱりいいです。「わかったよ、先生」くー。やっぱりジョン好きだー(笑)スケルトン探偵に既刊情報はこちら