片手に時代小説、片手に絵地図
ある方から薦められた本を購入。市川寛明さん『江戸時代小説はやわかり 時代小説シリ-ズ』(人文社)何がいいのかと云いますと、江戸の地図が載っているのです!番町など表札のない屋敷を探すために作られた尾張屋版の切絵図です。表門を表すのに字がひっくり返っていたり、片仮名を併用しているので、ちょっと見づらいですが。大名家、町名、橋の名前が書き出され、「あ、この川を猪牙船が行き来してたんだ」とか「この橋であの対決があったんだ」とか、時代小説好きには楽しい。たばさは、ここのところはまっている佐伯泰英さんの『鎌倉河岸捕物控』を片手に地図をたどっております(笑)いま東京で江戸時代の名残を探すのは大変です。寺社を除けば、たばさが知っているのは東大が加賀前田家だったことと、赤坂御苑が紀州徳川家だったことくらい(汗)江戸時代では新宿も渋谷も田舎だったんですねぇ。時代小説も紹介しているコラムもあってオススメです。この時代小説シリーズ、池波正太郎さんの「剣客商売」「鬼平」などや、藤沢周平さんの作品をたどる地図も出てて気になってます(笑)でも、ちょっと高いなぁ(涙) さて、「交代寄合伊那衆異聞」シリーズの2冊目も手に入れました。早速読みたいと思います。【本日の購入本】佐伯泰英『雷鳴』(講談社 講談社文庫)覚悟の主殺しを果たした本宮藤之助は将軍家定との謁見をすませ、旗本家当主座光寺為清に成り代わった。放蕩の果てとはいえ三男を殺された高家品川家は次々と刺客を送り込む。さらに鍵を握る女郎を追い横浜に向かった藤之助に青龍刀の達人が襲い来る。奔流の剣捌きで応じる藤之助だが? 大波乱の第2弾!月村奎『家賃』(新書館 ディアプラス文庫)中学教師の遼の部屋に突然、勤務先の学校を卒業した人気アイドルの望月和哉が転がり込んできた。担任でもなかった男のところに何故かそのまま居着く和哉。態度だけはデカく 「家賃ならカラダで払う」が口癖だが、芸能事務所をやめて親からも見放された少年を、遼は追い出したりもできなかった。けれどある時、今までの家賃だと言って、和哉が大金を持って帰ってきたことから……!? やさしいプライベートレッスン!洸『優しい復讐』(海王社 ガッシュ文庫)御園生財閥の御曹司・夏彦は全てに飽いていた。お金目当てに集まる人々、怠惰な生活。そんな彼を救ってくれたジャーナリスト・麻生に夏彦は急速に惹かれていく。一見乱暴な中に見せる大人の優しさ…。御曹司としてではなく、一個人として夏彦に接してくれる麻生。彼を思う気持ちを止められずにいた夏彦だったが、ある日、麻生が自分に近づいてきた目的を知る。裏切られても信じたい。切ない恋の行方は…?!市川寛明『江戸時代小説はやわかり 時代小説シリ-ズ』(人文社)