|
カテゴリ:カンボジア
タイ、カンボジア、ベトナム、私の好きな国々です。タイに3年、ベトナムに3年住みました。初めの頃は飛行機で行ったり来たりしてました。バンコック、サイゴン間は飛行機で2時間弱です。時間と体力があれば、バスやボートの方が旅としては楽しいです。東南アジアとはいえ、バンコックやサイゴン、プノンペンなどの大都市にばかりいるとだんだん飽きてきます。たまには海や山の小さな町に行ってみるのもおもしろい。
昨日はカンボジア南部のコッコンから山と川を越え、シアヌークビルまでミニバスで移動しました。 このコースは2年程前に開通した私の好きな旅のコースです。切り開かれたカンボジアの原生林の中を延々と走ります。道中は、素朴な民家が点在しているのを除いてほとんど何もなく、見事な自然。ほんとうに素晴らしい。しかし、乾季には砂埃がまい、雨季は雨で道路がスリップしたりして(時に車を降りてみんなで押したり)決して快適な旅行ではないが。途中、4回川をフェリーで渡ります。最初の川は緑々とした水を満々とたたえ、神秘的な雰囲気をかもし出している。海水も流れてくるのか、時々たくさんのくらげが浮かんでいます。いつか、こんなひっそりとした川をボートに乗ってエビや魚を釣ってみたい。 カンボジアは日本と比べて小さな国ですが、この原生林を貫通するルートは、道路といっても舗装されていないし、他にほとんど何もないので、走っていると広大なカンボジアの大地を感じられる。 人間は大昔、もっと自然の中で生活していたわけですが、村、町、都市を形成するようになり、野生人というよりは、社会的、文化的な生活を営むようになってきて、その反面、動物としての様々な特性が失われてきたのでしょう。この野生の原野を走る時に、私は、太古人間が持っていた野生の記憶が蘇って来るような気がする。 このようなところは他もそうですが、だんだんと観光化される前に行ってみるのがおもしろい。風景は少しずつ変わり、地元の人たちもだんだん観光客ずれしてくるので。今は道中、ほんとうに素朴なカンボジア人に会えて楽しい。 タイは、近年のめざましい発展の結果、途上国というよりは中進国のレベルで、物価も上がり、人々も昔よりあか抜けてきました。ベトナムは現実の経済状況にもかかわらず、中国人同様気の強い人が多く、一見さんの観光客は、あちこちでぼられ、なかなか快適に旅行できない国です。 そこにいくと、カンボジア人はおっとりしていて、親しみ安い人たちが多い。おつりをまちがえて、多く渡してしまったりするのもカンボジア人です。ベトナムではまずこういう経験はしません。支払いの段階でもめて、口げんかするということは、ベトナムではしょっちゅうです。体は小さい人が多いのに、この気の強さはベトナム人が戦争に勝利した要因のひとつでもあるのでしょう。 コッコンーシアヌークビル間の原生林の中を走る道路、この道路の色、木々の緑、青い空、の限りなくシンプルな情景の中を何時間も走っていると、私ではなくても、遠い日の記憶が蘇ってくることでしょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[カンボジア] カテゴリの最新記事
|
|