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よく会場がパニックになりませんでしたね、と言いたい。
「副島隆彦の学問道場」の今日のぼやき(3月2日)からのあっと驚く話です。ここをクリックしても飛んでいかないようなので、上のトップページの同名のタイトルをクリックしてみてください。 以下引用。 「現場経験のない二代目は経営を頭だけで考える-副島」 副島・・・私もこの五、六年、地方の商工会議所や経営者の方たちに呼んでいただいて話をすることが多くなりまして、その後で食事会やいろいろとお付き合いをさせていただくのですが、このときが一番の勉強になります。 やはり経営者というのは、それぞれで素晴らしい見識を持っていて、独特な勘の鋭さを備えていらっしゃる。特に創業社長の人たちはそうです。 創業者の迫力というのは、良い意味での資本主義を自力で一から本気で創ってきた。だから偉いんです。二代目、三代目との決定的な違いがここにあります。 実は、数年前に寿司・和食チェーンのオーナーの皆さんのコンサルティングをしている人に呼んでもらって、その研修会で話をしました。そのときに、アメリカの何とか大学のMBA(経営学修士)を取って帰ってきた銀座の大きな老舗の寿司店の二代目さんが私の前に話をしておりまして、これからはフランス風の寿司を安く食べていただく、とか幹部たちと経営改革をするとか何とか、いろいろ抱負を語るんです。 その後に私が登壇して開口一番何と言ったかというと、次のように言いました。 「みなさんには申し訳ないが、皆さんが会祉を潰したくなかったら息子さんのクビを切れ。息子に跡を継がせるな」と言いました。そしたら、その若社長の二代目さんが前の席で真っ青になっていた。先ほどの話で彼は、「小学生のころ銀座で自分の店の職人さんとすれ違って坊ちゃん、坊ちゃんと言われるのが嫌だ」とおっしゃっていました。こういう「立派な息子さんに会社を任せたら、ほぼ間違いなく潰れますよ」と私は言ったのです。 この息子さんは人間は良い人でしっかりした人物でしょう。しかし、経営の才能は遺伝しません。経営の才能は遺伝しないんです。三井でも住友でも、息子たちに継がせずに、本当の苦労を知っている有能な番頭さんを婿にとって、後を継がせてきましたよね。 世の中は急激に変わっていきますから、親のやっていたことをそのまま真似して安楽に後継ぎをやれる、などということはありません。企業経営者は常に生きるか死ぬかのはずなのです。そうした、えもいわれぬ気迫を持った人だけが経営を続けていけるんです。辛酸を舐めてきた人問が本物ですね。 だから息子さんに本当に人問として成長してもらいたいなら会社から追い出すべきです。息子に後を継がせたらダメです。完全に追い出して、銀行の融資と信用だけはつないであげる。それ以外は自力でやれと。自分(親)がやってきたこととはまったく違うことをやれ。そして、それで成功してこい、と。そういう育て方をしたらどうでしょうか、と和食チェーンのオーナーさんたちに申し上げました。息子は追い出せ、と。他人のメシ(他社)を10年食わせた、とかでもダメです。(『日本壊死』第2章 125-127頁) ===== 以上が引用文です。 皆さんがもし、若社長の立場だったら、どう感じるでしょうか。副島氏のすばらしいところは、その忠言が本人のため、会社のため、国のためになるなら、場を選ばず、躊躇せずに言うということです。日本中、人間は多いですが、そう言える人はほんとうに少ない。 世の中、世渡りがうまくて、相手(会社や社会)に迎合して生きている人が多い中で、真摯な忠告をしてくれる人は貴重です。会社の中でも、出世を考え、社長(上司)を持ち上げる茶坊主ばかり多いですが、首を覚悟で社長(上司)に忠言できる部下がいて、そして、それを受け止められる社長(上司)がいる会社はすばらしい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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