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カテゴリ:ベトナム
ベトナムの路上生活者はたくましい。彼らと直接話したことはないので、私の見た感想です。
日本の段ボール箱生活者といえば男性が多いですが、ベトナムのサイゴンでは、夫婦の路上生活者を見かけます。なかには小さい子供も含めて親子3,4人で路上で寝ている家族も。路上での家庭生活、収入、食事、トイレ、洗面など人ごとながら気になります。 サイゴンは500万人とも600万人ともいわれる人口をかかえる巨大都市。地方から仕事を求めて、次々と大勢の人がやって来る。路上生活者に限らず、低収入者にとってはアパートを見つけるのがたいへんです。おまけに気候は暑いときてるので、外で簡易折りたたみ式のベッドに寝る人もいます。 路上生活者は地方の田舎にいれば、もっとましなところに住めるのでしょうが、さすがサイゴンは物価が高く、わずかな収入で住めるところはありません。ただ、物乞をしても、ちょっとした物売りをしても、サイゴンではいくばくかの収入は得れるようです。 小さな赤ん坊や子供がいるということは、夫婦生活も路上でということなのでしょう。この国では、暑い気候のせいか、あまり恥じを感じない性格のためか、屋外でその行為に及ぶ人がいます。日本なら夏の間に、物好きなカップルがトライするぐらいでしょうが。 話はちょっとそれますが、サイゴンには、手抜きババアと呼ばれる人が出没する公園があります。夜になると、怪しいおばさんが暗闇にまぎれて、木の陰や塀際で1ドルほどの安い値段でサービスしているようです。深夜になると、ある通りには立ちんぼが立ち、ドンコイ通りには、通称ホンダガール(オカマもいる)がバイクで流しており、なかなかワイルドです。その手の商売が禁止されている割には、過激なサービスをする人が公安の目を逃れながら、たくましく活動しています。 私が初めてベトナムに行った1991年から見れば、街はほんとうにきれいになってきました。初めて行って驚いたのは、路上生活者が通りのあちこちでトイレするので、その匂いでした。老婆であれ、トイレするのに、ズボンを下げて、道路の縁石にしゃがみこみ、尻を車道側に向けて突き出し、堂々としてました。さすがに若い女性は見かけませんでしたが。現在はそういう光景を目にすることは少なくなりました。 思うに、死ぬか生きるかの厳しい戦火の中を生き抜いてきた人達は、その根底からして考え方、行動の仕方が違う。ちょっとのことでは動じないし、生への強い生命力を感じる。ベトナム人とはいろいろと付き合いがありますが、国民性、人間性の違いを強く感じさせられます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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